1.俳句 馬場 威力
俳句、と聞けば、大方の日本人が思い浮かべるのは「松尾芭蕉」であろう。この度、その著書の「おくのほそ道」を久しぶりに、紐解いてみた。
なお、芭蕉は「おくのほそ道」以前に「野ざらし紀行:1684.8~」「鹿島詣:1687.8~」「笈の小文:1687.10~」「更科紀行:1688.8~」、以後に「嵯峨日記:1691.4~」で書かれていたような「旅」を体験・経験している。深川を1689年3月27日(全て太陽暦、以下同じ)に同行の曾良と出発し、大垣で同年の9月5日に旅装を解いた半年間にも及んだ長旅の記録でもある「おくのほそ道」、その中から、誰でもご存知の13首ほど選んでみた。
滞在地1 百代の過客…草の戸も住み替はる代ぞひなの家
2 3/27 旅立ち…行く春や鳥啼き魚の目は泪
6 4/01 日光…あらたうと青葉若葉の日の光
23 松島…松島や鶴に身をかれほととぎす…曾良
25 5/13 平泉…夏草や兵どもの夢の跡
28 5/27 立石寺…閑さや岩にしみ入蝉の声
29 最上川…五月雨をあつめて早し最上川
32 6/16 象潟…象潟や雨に西施がねぶの花
33 越後路…荒海や佐渡に横たふ天河
36 7/23 金沢…あかあかと日は難面もあきの風
38 那谷…石山の石より白し秋の風
43 8/15 敦賀…名月や北国日和定なき
45 9/05 大垣…蛤のふたみにわかれ行秋ぞ
主な参考書:百代の過客(下) 日記に見る日本人 ドナルド・キーン 朝日選書
2.もやし卵のサンドイッチ いでたろう
材料一人分 食パン2枚、もやし茶碗三分の一、卵1個、塩、コショウ少々、マヨネーズ大さじ2
⑴
熱したフライパンにマヨネーズ、もやしを入れ、水分が飛ぶまで炒める。
⑵
卵を入れ、塩、コショウを入れ好みの固さに焼く。
⑶
ソースをかけ、水分を飛ばし、皿に上げ冷ます。
⑷
パンにマヨネーズを塗り、もやし卵を挟み出来あがり。
ポイント 水分を飛ばしても多少残るが、パンの耳付けたままだと水分を吸ってくれる。
3.「思いつくままの走り書き」 -自然の中に生きる(2)- 中村 斉
先々月号ではかたつむりの事を書いた。今月は蜂についての経験談である。子どもの時、蜜蜂にさされたことがあった。小さな蜂だが、それなりに痛かったが、恐怖感などはなかった。つつじの花を観察していた時、花に手を触れたときにさされたので、蜜を吸っていたのを邪魔する奴だと刺したのだと思う。多分命がけで・・・そのとき私はつつじの花の蜜の甘さを教えてもらった。我が家の庭のつつじが咲くと、花を一輪いただいて、その元を吸って蜜の甘さを味わわせてもらう。3年に一度くらい。
横須賀に住んでいたとき庭に犬小屋を置く屋根付きの小屋を作ってもらった。梅雨が明けたある日小屋の梁にほっそりとした酒徳利のような物体を発見。大きさというか長さは15cm。手持ちの百科事典や昆虫図鑑で調べてみると、どうやら蜂の巣と判明。これは困ったと思ったが、蜂があたりに飛んでいるでもなく、蜂の存在を感じなかった。そこで2日ほど観察したが、やはり蜂の飛来するのを確認できなかった。どう扱ったら良いか考えた末、あまり見かける物ではないから、教材にはなるだろうと考え、教育研究所に勤務している友人に連絡して引き取ってもらった。私は「厄介物がなくなってやれやれ」くらいに思っていたら、その後他の同僚から『研究所の展示ケースに「中村斉氏邸にて採取」などと説明カードがれいれいしく添えてあった』と聞いた。新築ではあったが「邸」などとはいわれぬ小さな家だったので、ちょっぴり恥ずかしかった。でも、あのような蜂の巣はそれ以前も以後も観たことがない。消えかかった記憶をたどると「徳利蜂」という蜂がその巣の製作者であったらしい。家の主にふさわしいような名前の蜂と記憶している。
4.編集後記 菊地 賢三
台風15号が千葉県に大きな風害を及ぼした。電柱が多く倒れ、長期間にわたって停電が続き、被災者のご苦労も大きい。ボランティアで被災者の生活支援を行おうとしても、道路が寸断され、電気が通ってないなどインフラの整備がある程度無い場合、近くにお住まいの方でないとなかなか困難なものがある。インフラの整備を遅らせている一因は民地からの倒木であろう。所有者の了解が得られないと、勝手に処分は出来ない。道路の場合は緊急の場合はあとの補償は別にして、とりあえず自ら支障物を撤去することはできるが、電力会社の場合はなかなか難しい。このような場合、私権をもう少し制限できる措置が必要だ。それにしても我が家でのこぎりで直径5cmの立木を切るのも大変であった。機械力がないとできないと思った。
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