いでたち通信は点字に翻訳し、視覚障害者に配布されています。

   
   1.災害への準備と対応について                   林 眞  

今年20199月には台風15号が、1012日には19号が関東地方に上陸し東日本全域に甚大な被害を与え、本日(1020日)現在でも被害の全貌は分かっていない状況です。過去数年前まで台風といえば関東から遠く沖縄地方や九州地方などに多く上陸していましたが近年東日本直撃という形が増えてきました。その大きな原因は地球温暖化のため太平洋の海温の上昇といわれています。地球温暖化防止のために炭酸ガスの発生防止などの予防手段が叫ばれていますが一市民たる私達にはそのような大がかりなことへの有効手段は持ち合わせていません。ですので私たちが出来ることは「災害への予防と対策」がすべてと考えられます。その対策の基本は「災害時にいかに自分自身の身を守るか」ということです。そのために重要な事は①自分の住む家・地域にはどんな災害が来る可能性があるのかということを考えること(危険予知)、②それに対して自分自身の身の安全を図るためにどのようなことをするか、出来るかを考え、実行する ことです。
 ①の危険予知の資料としては区役所が発行している「ハザードマップ」を確認することが有効です。今回の台風19号ではハザードマップと浸水地域がほぼ合致していたとの報告もあります。栄区での災害は水害と崖崩れの可能性が高いと言われていますので是非ハザードマップでご自宅への不安要素を確認し、認識してください。 ②の対策の基本は災害時に支援を頼む相手方いくつかをあらかじめ決めておくことです。そして事態発生の場合は決して自分だけで我慢せず、早い段階で支援を頼むことです。
 これらのことは台風に限らず、大規模地震にも当てはまります。
 自分自身の身の安全の確保手段は自分自身で常に意識しておきましょう。

 

2.飛鳥鍋                            いでたろう

材料四人分
 A 鶏がらスープ1.5カップ、牛乳3カップ、白みそ大匙1、塩小さじ、みりん適量。 
 B 鶏もも肉500g、ニンジン半本、白菜半玉、ゴボウ1本、菊菜1束、ネギ1本、シイタケ4個、豆腐1丁、糸こんにゃく1袋、しめじ1房、酒適量。
 

1.鶏肉は一口大に切り分け、酒を揉み込む。
2.糸こんにゃくは食べやすく切り、しめじは石づきを取り、ほぐす。
3.ニンジンは皮をむき、7mm程度に切り、白菜はざく切り、ネギは斜め切り、シイタケは半分にそぎ切り、ゴボウはささがきにし、水にさらす。菊菜、豆腐は適当に切る。
4.鍋にAを入れ火にかける。
5.鍋にBを入れ、10分程度煮込んで出来上がり。

ポイント 鶏肉に酒を揉み込むと、牛乳との相性が良くなる。

 

3.「おもいつくままの走り書き」 ―自然の中に生きる(3)―    中村 斉

 毎年のように遠足中の学童がすずめ蜂に襲われたという報道が伝わる。テレビのワイドショーではすずめ蜂の巣の処理のリポートが繰り返される。防護服を着たおじさんが巣に迫り巨大な蜂の巣を処理し、めでたしめでたしという具合だ。
 だが、現実に自分の家のどこかにすずめ蜂が巣を作り始めたとしたら、いったいどうしたらよいのだろう。実はこの7月下旬にそんな状況におかれてしまったのだ。
 デイケアからの帰宅を出迎えた妻が深刻な顔で「すずめ蜂に巣を作られちゃったのよ」と指をさす。家の北東のかど、二階の軒下だ。方位学では「鬼門」。お向かいの家に入っていた植木屋さんが休憩の時にお茶を飲みながらなんとなくみあげると、すずめ蜂が数匹せっせと巣を作っているのを発見、報告してくれたのだ。植木屋さんは蜂との付き合いもながいので、その巣が急速に巨大な物になり、10日も経つと、無数の蜂が飛び立つと説明してくださった。情報を有難くうかがって、私はどうしたものかと考えた。火災ならば119番、泥棒ならば110番なのだが、・・・蜂の時には何処へ電話をかければいいんだろう。あなただったらどうしますか。こんな時に「区役所の保健センター」と正解を言える方「あんたは、えらい」。ではその電話番号は何番。そこまではなかなか覚えきれない。そこで区役所の代表番号をぜひ覚えておこう。栄区民便利帳にかいてあります。けれど、視覚障害者なのです私達は。だから最低限の電話番号は記憶しておきましょう。「栄区役所の代表番号894の8181(ハイハイ)」なのです。オペレーターさんが対応してくださるので、必要な事を落ち着いて話せば担当の部所に繋いでくださる。凡そ次の内容を私に教えてくださった。

 保健センターでは蜂の駆除を直接はしないが、防護服は貸し出すので、自分で処理する。又は業者を紹介する。ただし、相応の費用がかかるので予算を良く聞いて、依頼するかどうかを考えてください。そこまでは無料ですから。業者の電話番号を複数教えていただいた。私はその一つをえらんで電話をしたところ、早速車で、駆けつけてくださった。「お宅に巣を作っている蜂は黄色すずめ蜂で最も攻撃的な蜂であること。駆除の料金は協定価格で、すずめ蜂は20,000円、あし長蜂はそれより5,000円安い。また、はしごを使用しての料金は5,000円増し」とにかく蜂に射されて名誉の戦死もいやだし。有り金かき集めて駆除を依頼。20分程度でミッションを完了。
 回る寿司なら二人で20回位はいけそうな金額だったが、まあ良かったとささやかに乾杯。突然の痛い出費だが、蜂にさされるよりはよかったと夕餉の話題ははずんだ。

 

4.編集後記                           石澤 洋一

 ブラジルのアマゾン河流域の住民が遊牧地を広げるために原生林を焼き払っているという。アマゾンは地球の肺とも言われている。それなら原生林の面積が減ると人類の呼吸が苦しくなるのではないかと思ったが、何故かあまり騒がれない。呼吸に影響するなら流石のトランプ米大統領も環境問題に関心をもつのではないかと思ったが、NHKの「奇跡の星」(呼吸編)を見て、その謎が解けたように私には思える。
 「珪藻」(植物プランクトン)と呼ばれる光合成物質が酸素を生産する。但し珪藻が繁殖するには栄養分(ミネラル)が必要。これは雲が雨となり地表の岩石(ミネラル)を削りながら川として海に注がれることで供給されたりする。尚、アマゾン河上空は原生林から吐き出される蒸気によって雲が出来やすい。その為、アマゾン原生林は「地球の肺」とも言えるのだろうか?

 


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