いでたち通信は点字に翻訳し、視覚障害者に配布されています。
 
  
  1.車の運転                        今成 浩志

 高齢者の運転する車が母子を巻き込んで痛ましい事故を起こしたことが報道されましたが、その後、滋賀県大津市で保育園児を巻き込んだ交通事故が報道されました。日常、車を運転する者として不安になっているこの頃です。大津市の事故は右折する際のミスが原因と報道されましたがこのことは運転する者にとっては常に経験することであって自分も何時、起きてもおかしくないと思いました。
 私も6月に72歳になりますが車の運転をしています。車がなくても生活は出来ますが、やはり、車がある便利さは捨てられないのが実情です。 しかし、如何に安全に運転するかを自分なりに考えてみました。大津市の事故では右折車の不注意が原因と報道されましたが、自分も運転している時、右折には神経を使います。
 そこで、自分なりに対策を考えてみました。それは、普段、行く所への自宅からのコースです。今までは最短のコースで走行していましたが、道幅が狭かったり、右折する時の信号に優先機能が無いなど安全面が低いコースでした。自分なりの安全対策を考えた結果、距離が長くなっても、あるいは時間が掛かっても歩道のある幅広の道路、右折する時の信号に矢印や時間差がある所を通ることにしました。自宅に戻る時も安全第一を考えています。
  それでも、右折する際の横断歩道では歩行者に気を付けることが重要と思っています。


 2.アジのマリネ                       いでたろう

材料1人分 アジ一尾、大葉3枚、オリーブ油大匙3、バルサミコ酢大匙1、ポン酢大匙2、レモン汁適量、塩適量、
1.アジは3枚におろし、ゼイゴを取り、皮をはぐ。皮は手で簡単に剥がせる。
2.アジは3センチ程の大きめに切ると食べ応えがある。
3.バルサミコ酢、ポン酢、塩を合わせ、オリーブ油を加え混ぜ、マリネ液を作り、アジを和える。
4.3を皿に盛り、レモン汁をかけ、手でちぎった大葉を散らせ出来上がり。


 3.思いつくままの走り書き 横浜大空襲            中村 斉

「空襲に炎上つづく横浜を神風吹けと念じつつ見き」
「登校の足を留めて凝視せり黒煙あげて燃ゆ横浜」
 「時の流れの速さ」を伝えようと思うとき、まして五月の晴れた朝ならば、横浜大空襲の光景を思い出してしまう。先の大戦の末期、米軍機による大空襲がつづいた。
 3月に東京そして5月が横浜であった。私は当時横須賀に住んでいたので、夜半の東京の空襲も朝の横浜の空襲も矯正視力1.0の目に焼き付けてしまった。東京空襲の後には艦載機が我が物顔に飛来するようになったので、登校の途中でも空襲または警戒警報が発令されたら帰宅するように指示されていた。その指示に従って自宅から数十メートルの所で下校することにした。そこで横浜空襲の情報を聞いて高台に登った。
 横浜まではおよそ30キロの距離であるのだが、まるで目の前で黒煙を上げて燃えていた。あのように激しい火災は見たことがないし、その後もなかった。あれから74年の歳月が流れ、戦前の中区の様子を知っておられる方以外は横浜空襲の痕跡を見つけることは困難であろう。おそらく80歳以上の方でなければ記憶もされておらないだろう。ですから、みなさんいまこそあの時を記録した本を読みましょう。ライトセンターや点字図書館の電話で対応してくださる方に「横浜空襲に関する図書がありましたら紹介してください」とお願いしてみましょう。憲法改正の論議に加わる前に是非。そうだ、私達のグループにも、あの空襲の話を聞かなければならない。


 4.編集後記                        田中 隆好

 元号が令和に改元されて一月が経った。この度の改元は、憲政史上初めての天皇退位*に伴うものであり、一月前に新元号が発表されて改元に伴う事前準備期間が設けられた。この元号表記に関し、国や地方自治体の公文書に元号使用を義務付ける法令はなく、慣例による元号使用が主流であるが西暦の併用も進められているとのことである。
 今年4月13、14日の朝日新聞社の世論調査での(Q1)新元号の「令和」の親しみやすさについて、「親しみやすい」が62%、「そうは思わない」が22%、「その他」が16%。(Q2)あなたが日常生活で主に使いたいと思うのは、「令和」が40%、「西暦」が51%、「その他」が9%であった。一月前の3月の調査結果もほとんど同じ内容であった。
  新時代の令和の幕開けが概ね好感を持って歓迎されたが、戦中生まれ世代の筆者ではあるが戦争をしない平和の時代が続くことを切望する。

*:天皇の生前退位は江戸時代の文化14年(1817)に光格天皇が譲位して上皇になられて以来200年振りのことである。


 


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