いでたち通信は点字に翻訳し、視覚障害者に配布されています。
 
  
 



  1.
右頚動脈にステントを                馬場 威力

   10年前、掛かりつけの循環器内科の先生に「たまには、聴診器で聴いて下さい」…全身をくまなく聴いて下さった先生曰く、左の頸動脈(耳の後ろにある動脈で、脳へ血液を送る重要な血管で、ここがふさがり、血液が流れなくなると、脳梗塞になる)が極端に狭くなっているから、早く脳外科の先生に診てもらいなさい、と。
  MRICTなどの検査結果をご覧になった脳外科の先生曰く、頸動脈狭窄症症だから治療法は
 1.薬で溶かす…が、遅すぎたから効果は全く期待できないからダメ。
 2.切開する…75歳の私に、先生曰く、高齢者は全身麻酔に堪えられないだろうからダメ。
 3.狭窄部にステントを装着する…この技術・経験を持っている病院は限られている…紹介状を書くからすぐに行きなさい、と。
 紹介状を持って、その担当医の診察室へ入ったら…今から考えると、その先生は私が初期脳梗塞から認知症になっているのではないかと疑っておられたようだった。その観点からの質問…手を開いて、両手を伸ばして、ゆっくり歩いてなどなど。
 その先生が1週間後にステントを左頸動脈の細くなっている所へ入れる処置をして下さった。それも1時間足らずの短時間で。その後、厳密に3か月後、1年後のアフターケアでステントがうまく装着されていることを確認して下さった。
 今回は、心臓手術後の血流状態から右頸動脈に異常が認められるから、脳卒中診療科で診察を…10年前の主治医を頼って診察を受けた所、至急検査入院の上、処置を考えましょう、と。
 検査の結果は頸動脈がかなり狭くなっている…処置方法は、
 1.前回同様に狭くなっている所にステントを装着する。
 2.狭くなっている所を手術し、外科的に広げる。
 結局、前回同様にステントを装着することにした。もっとも、手術当日は1時間の予定が、結局は3時間もかかった難しいものだった。


  2.タモリのショウガ焼き                いでたろう

 材料二人分 豚ロース肉400グラム、玉ねぎ半個、ショウガ一個、小麦粉少々、酒大さじ4、醤油大さじ4、みりん大さじ4。
 1)ショウガはすりおろす。玉ねぎはやや厚めの薄切りにする。
 2)豚肉に小麦粉を薄くまぶし、油を使わずフライパンで炒め、焼き色がついたら玉ねぎを入れ、しんなりするまで炒める。
 3)ショウガ、酒、醤油、みりんを加え煮詰め、とろみが出たら出来上がり。


  3.思いつくままの走り書き―川柳作ってみませんか―    中村 斉

 10年以上前のこと、栄区視障協で、講師をお招きして川柳のお話をしていただいた。その後実作をして、会のお知らせに掲載したことがある。私自身の句は忘れてしまったが、亡くなられた元会長の畠山さんの句に「思いっきり マウスを使ってみたいもの」という一句があった。PCに関しては理論も実践力も群を抜いていたが、マウスを使いこなせないいらだたしさを吐露した優れた作品だと私は思っている。
 私達は晴眼の方に「視覚障害にご理解を」と呼びかけ、街頭でチラシを配布するなどの啓発活動はつづけてきたが、もう一つみなさんの心の琴線にふれられなかったうらみがある。昨年、第一回BL川柳コンクールが開催され、第二回のコンクールは1月30日にすでにしめきられた。だが、このコンクールを進めている団体は息の長い活動と考えている。しかも第1回の入選作品はNHKで放送された。発信力をもった団体のようなので、第三回のBL川柳コンクールに備えて一句ひねってみてはいかがかと思う。ちなみに障害当事者、医師、訓練士、ボランティア、家族など、様々な観点からの句が投稿されていて、これは時代に合ったコンクールだと思う。なお、BLのBはブラインド、Lはロービジョンの意味。下記の事務局に問い合わせれば作例を送信していただけるはずだ。
  https//v-senryu.com/form.html
 最後に視障者あるあるの拙作を一句。「鉢合わせ 互いに名乗れば既知の仲」


  4.編集後記                      菊地 賢三

 インフルエンザが流行っています。昨年3月に新薬が出まして、一回飲めばOKという画期的な薬のようです。新薬は細胞内のウイルスの増殖を抑える薬で、従来の薬がウイルスが細胞から出るのを抑えるのと比べて症状が早く回復するとのことです。しかし新薬の特性として、副作用が明確ではない、耐性ウイルスの発現確率が高い(この場合症状が長引く)、値段が少々高いなどがあるらしいです。これは医者に相談です、医者によって判断が違うようです。


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