いでたち通信は点字に翻訳し、視覚障害者に配布されています。
 
  
 

 

1.明治150年に想う                 荒井 文夫

今年は明治元年から満150年の節目の年にあたるとして、政府、地方公共団体、民間を挙げて様々な取り組みが計画されている。150年前というとはるか遠い昔という感覚であるが、自分の年齢(74)を考えると、150年のほぼ半分を生きてきたことになる。ということは、生まれた時から今まで生きた年数を逆にたどれば明治維新に辿り着く訳で、はるかに遠い存在であった西郷どんや坂本龍馬も急に身近に感じられる。
 そこでこの明治150年を前半期と後半期に分けて考えると、自分のつたない歴史認識でも少し分かり易くなるような気がしてきた。今まで生きてきた後半期は主なものだけでも、終戦後の混乱と復興~高度経済成長~オイルショック~バブル経済~バブル崩壊など転変の連続であったといえる。しかし150年の前半期はそれを自分が経験していない歴史として認識するせいかも知れないが、後半期と同じ期間とは思えないほどの長く、波乱の期間に感じられる。前半期はそれまでの鎖国による太平の世から一変して、政治、経済、技術、生活のすべてにおいて西洋文明の洗礼の波に揉まれ、それを克服して独立国家として他国に比肩できるまでになった明治、大正、昭和の過酷さとめまぐるしさは後半期とは比較にならないであろう。しかし何といっても前半期は戦争(西南戦争などの国内戦~日清戦争~日露戦争~第一次世界大戦~日中戦争~太平洋戦争)の連続であったことが歴史の長さを感じさせる大きな要因になっていると思われる。この期間は帝国主義がまかり通っていて、戦わなければ飲み込まれてしまう状況下で富国強兵に邁進し、そのため軍国主義の行き過ぎが先の見えない太平洋戦争に突き進んでしまった。
 この前半期を生きなければならなかった親世代を含む先人の大変さがしのばれ、戦争のない後半期に生きられたことの有難さを改めて感じざるを得ない。


  2.夏のソース焼きそば                 いでたろう

 材料二人分
 蒸し中華麺2袋、豚バラ肉100グラム、ニラ1把、玉ねぎ半個、キムチ100グラム、ウスターソース大さじ5、サラダ油大さじ1
(1)ニラは4センチに切る。玉ねぎは細切り、豚バラとキムチは3センチに切る。
(2)フライパンにサラダ油を熱し玉ねぎ、豚肉、キムチを炒め、中華麺をほぐして加え炒め、ソースをかけて炒める。
 ポイント
 中華麺は炒める前に電子レンジにかけると炒めやすい。
 この暑さでは思い切って、食べる時にチリソースやタバスコをかける。


  3.思いつくままの走り書き -聴覚-           中村 斉

 私の視力も、最後の砦 光覚の機能が著しく低下しているので、光を失う日が訪れるのをいささかの決意と共に迎えなくてはならないようだ。
 そんなタイミングで 朝のテレビ小説「半分青い」の中で、元気づけてくれるせりふを聞いた。あのドラマの主人公「すずめ」は左の耳に障害があり、左側から話し掛けられても理解困難。またその場の空気とか気配を把握するのが困難な女性ということになっている。気配とは即ち音なのだから、見えなくても聞こえれば空気は読める。山下公園の花火を、港を見下ろせる豪華レストランで観たという人の話を聞いたこともあった。「花火はとても綺麗に見えるが、音が聞こえなくてつまらなかったという。いわゆる「遠花火」はどことなく寂しいものだ。 じつは僕らは目だけではなく耳でも見ているのだ。花火に関して言うなら、あの音をきくことは、観ることの多くの部分をしていることになるのだ。ガイドヘルパーさんにお願いして花火見物も行ってみようではありませんか。
 さて私達視覚障害者には、聴覚が残されている。一寸耳を澄ませば意外な事も、感じ取れるかもしれない。そう思った日に偶然、くじ引きで指定の喫茶店のドリンクならば、2名様までそれぞれ100円割引きの券をいただいた。指定の店は、いつも利用していて店内の雰囲気もしっていた。 私は暑さしのぎと時間つぶしで立ち寄ったところ、なぜか店の雰囲気がゆったりしている。耳をすますとその日のお客様の大半は、くだんの200円割引の券利用者なのだ。私の耳でこんなニュアンスまで聞きわけられることを確認できてうれしかった。
 また触覚の素晴らしさを強調される先生もおいでになる。まだ努力すること楽しむことが沢山あるのは嬉しいことだとおもった。私もまだまだ、がんばらなくてはならないと思う。だけど点字の能力の獲得は難しいよなー。が私の実感です。


  4.編集後記                      菊地 賢三

 寒気がするほど暑いねなどと冗談で言っていたら、熱中症の症状は重い順に、熱失神、熱疲労、熱麻痺、熱射病に分類できるそうです。寒気がするのは重いほうから2番目の熱疲労だそうです。これは直ちに病院で点滴というレベルだそうです。熱があって風邪と熱中症を区別するのは肌の温度で、肌か冷たいと熱中症です。体温が39度もあって肌が冷たいと、救急車です。

 

 


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