いでたち通信は点字に翻訳し、視覚障害者に配布されています。
 
  
 

     
 

  

  1.いでたちで育った20年                   馬場 威力


 22年前に狭心症でダウンし、何もすることも出来ることもなかった。途方に暮れた。
20年前に優秀な仲間たちといでたちを立ち上げた。会の名前の「いでたち」はメンバー全員で熱心に議論して決めたもの、それだけに愛着の度合いは大きいものがある。
 10年前までの間の10年間は、視覚障碍者の皆さんの力になろうとの信念の下に、
 1)誘導、日赤の指導員に命を預かるのだから、としごかれた。
 2)パソコン指導、故桐生さんのお手伝い。視覚障碍者の宮城さんは2か月でインターネットも卒業。
 3)福祉教育、小学校4年生の国語の教科書に、視覚障碍者と点字があり、その先生から指導を依頼された。故井上さん、宮城さんと懸命に取り組み、区内の小中学校で福祉教育を実施。
 4)点字、いでたち発足前に点訳グループ「野菊」に故井上さんと参加。それが今になっていでたち通信の点字版の読者の皆様へ、点字手紙を書くに至った。
 5)触地図、いでたち創立10周年記念誌に書いたものに、触地図がある。これは中区のボランティア仲間と作った中区の中心街を、指で触って理解する地図だったが、杉山さんからよく出来ていると褒められた。
 その数年前から、中区の仲間とはずいぶん勉強したものだった。10年前に頸動脈狭窄症手術などのためにいでたちを退会。その後10年経過した昨年4月、懐かしいいでたちへ復帰させていただいたものの、この3月に冠動脈のバイパス手術を受けることになった。何と弱い体質なんだろう、とがっかり。


  2.さば缶キムチ煮                       いでたろう


材料二人分
さば水煮缶 1缶、白菜キムチ 80グラム、キャベツ 大3枚、ごま油 大さじ1、白いりごま 少々、水 半カップ、鶏がらスープの素 小さじ半分、醤油 小さじ1、酒 大さじ1、
 1)さば缶は汁気を切る。キャベツは芯を取って、ひと口大にする。
 2)鍋にごま油を中火で熱し、さばを炒めてから、キャベツを加え炒め合わせる。
 3)キムチを炒め合せ、水、スープの素、醤油、酒を加え、弱火で23分煮る。
 4)器に盛り、ごまをふる。
ポイント 塩気はキャベツの量で調整。春キャベツがおいしい。



  3・思いつくままの走り書き ―ブラボーラジオ―          中村 斉


 ピョンチャンで開催された冬季オリンピック・パラリンピックは日本人選手の大活躍もあり楽しく情報を聞いた。ライブ放送は収録番組より何倍も感動を伝えてくれる。この期間の話題のトップは羽生結弦(はにゅうゆずる)選手の堂々たる演技とその結果の史上初の3連覇だろう。さらにカーリングも「もぐもぐタイム」や「ソダネ」と賛意をあらわす表現の明るさも大きな話題になった。カーリングは映画館で外国のスポーツとして時折ニュース映画に登場して、面白い競技だなとは思いながら外国の話題としてだけの受け止め方しかされなかった。面白そうだが、もうひとつルールがわからなかったりして、なかなか一試合を始めから終わりまで見ることはなかった。

 ところが、であります。このカーリングがラジオで実況放送され、それが例のように時計の文字盤の形を利用して、ピンの位置やストーンの動きを説明してくれたりしてくれる。以前にトリノオリンピックでの荒川静香さんの金メダルのパフォーマンスの実況中継に私は大興奮して、演技のすばらしさとアナウンサーの語りのすばらしさをこのいでたち通信で紹介し、ブラボーと叫んだ記憶が鮮明にのこっている。今回はテレビのライブ放送にも視障者のための副音声をオンエアしてくれてありがたかったが、どうせ画面の見えぬ私にはラジオのほうがずっと良いと感じた。次の機会に晴眼の皆さんもぜひラジオでフィギュアやカーリングの実況放送を楽しんでいただきたい。そしたらきっと、ブラボーラジオを叫んでいただけると確信している。


  4.編集後記                          菊地 賢三


 平成
30320日の日経新聞朝刊の文化欄に、魂揺さぶる「暗闇ごはん」という緑泉寺住職の青江覚峰氏の記事があった。氏の主催する食事会では10品ほどの精進料理を作り、参加者はアイマスクをした状態で順番に食材を当てるそうで、食べながら人と話すのは自由。トマトのゼリー寄せ、は普通の状態だと正答率60%程度だが、アイマスクをすると98%に上がるそうだ。食事会の最後に、一生懸命ご飯と向き合ったのはいつ以来ですか?と御住職は聞くそうだ。食事の楽しさ、ありがたみを多くの方に感じて欲しいそうだ。なるほど。

 

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