いでたち通信は点字に翻訳し、視覚障害者に配布されています。
 
  
 

     


 1.想い出そう関東大震災                馬場 威力

 1923年9月1日、午前11時58分、東京地方でM8弱の大地震発生。あまりにも有名な関東大震災だった。その当時伯母が東京の浅草に住んでいたこともあって、この大地震の影響は東京が主であり、周辺の神奈川、埼玉、千葉は微々たるものとばかり思い込んでいた。後に、わが家で見た唯一の地震被害の写真集は、東京の下町を総なめにした火災地獄のものが主であった。
 今回、神奈川県歴史博物館で行われた10時間講習会で「神奈川県の近・現代」を、特に横浜市民として、関東大震災から、連夜の大空襲を経て、戦後の大復活から「みなとみらい地区」への大発展と続いてきた歴史の一端を勉強できた。特にその中で大きな驚きを受けたのは関東大震災、その横浜市の被害状況だった。被害者の総数こそ、人口過密の東京市(現在の23区相当地区、当時はまだ東京府東京市)の中心街ほどではなかったものの、神奈川県全域が断層の上にあっただけに、被害率でははるかに神奈川県や横浜市の方が大きかった。
 被災した多くの建物、道路、橋梁、鉄道などの中で、僅かに生き残った横浜正金銀行本店で、現在は屋上の朝日に燦然と輝く緑青が重々しさを醸し出すドームに歴史の重みを感じるのだが、当時としては余りにも最先端をいったデザイン、屋上は全てガラス葺きだったために、周辺からの猛火に包まれたその時に、その屋上から火の手はガラスを溶かし、ビル内に侵入したとのことだ。したがって、現在のビルは、びくともしなかった外部構造以外は名物ドームを含め、かなりの損害を蒙ったのだそうだ。
 なお、横浜都心で大地震に遭遇し、ご本人は辛うじて逃げ出し一命を助かったものの、家族全員は不帰の客となった13歳の少女の手記『悲しみの極・堀江満さ子』は、涙なしには読めなかった。自然災害で、地震だけは予知、予報できない。いつ発生しても良いように、防災対策はしっかり準備しておきたいもの。皆さん、くれぐれも怠り無く。


 2.思いつくままの走り書き -今こそー          中村 斉

 小学4年生の1学期はじめの課題。仇名を豆電池と呼んだ小柄のN先生がクラス全員にザラ紙4分の1枚を配ってから言った。「君が代の歌詞を漢字も使って書きなさい」。入学以来、儀式のたびに歌って来た国歌だから「きみがあよおわ」とは書けても「君が代は 千代に八千代に さざれ石の巌となりて 苔の生すまで」とはなかなか書ききれるものではなかった。
 私には巖君という親友があったので、学校ごっこの中で巖という字は書けるようになっていたのだろう。だから級友より一つか二つ多く漢字が書けたのかもしれない。ほめられた記憶がある。歳を重ねてから短歌を詠む。私の短歌の原点は「君が代」と開戦の放送のなかで朗詠された防人の歌だ。「御民われ生ける験(しるし)あり 天地の栄ゆる時に遇へらく思へば」や「海ゆかばみずく・・・」などだ。
 いまデイケアでは立派なカラオケルームと装置が 整備されていてカラオケアワーのときにはリクエストも出来る仕組みになっている。戦前の映画の主題歌、例えば旅の夜風、誰か故郷を想わざるや、なつメロと混ざって、時には「軍歌」が飛び出すこともある。中には私のように大政翼賛の歌「大東亜行進曲」をリクエストする輩もある。私がこの歌を今もってそらんじられるのは、先に書いた豆電池先生が運動会のとき号令台に立ち、タクト代わりの日の丸の小旗を振って指揮をされたので、ガンバって歌ったせいかも知れない。ところが、デイケアのご同輩も男女を問わず大きな声で熱唱されるのだ。この歌声は愛国者の顔をしたお兄さんが街宣車で流しているものと同じではあるが、僕等はあの時代の苦しかったこと楽しかった事を噛み締めながら歌っているのでいわば子守唄だとおもっている。戦時中のこの種の歌は良く覚えていて熱唱するのだ。単なるノスタルジーだけではなくメロディーの軽快な点もその理由かも知れない。
 さて、現在の日本を取りまく国際情勢だ。「座して死を待つのか、今こそ防衛体制を整えよ」の論が新聞や雑誌に多く掲載される。だが「待てよ」と僕等は言うべきだと考える。「先の大戦に、逝った人々の死を悼むのではなく、尊い死と考えよ」の論もきく。だが皆さん、先走った評論化が「早く武装しないと間に合わないとせきたてようとも」今こそ熟慮するとき。私達の国の未来を左右する極めて重要な分岐点だ。武力によって何かの決着をつけることをしてはならない。「いくじなし。あの軍国少年の頃の大言壮語はどうした」といわれても、年寄は戦争という悪をいやと言うほどしったから、武力で物事の決着を付てはならないと主張しつづけるときだと私は思う


 3.一点豪華濃厚ゴマダレ冷やし中華           いでたろー

 材料二人分、黒練りごま大さじ3、しょうゆ大さじ1/2、オイスターソース小さじ2、豆板醤小さじ1、砂糖小さじ1/2、冷やし中華麺2玉、ゆで卵1、キューリ1本、ハム40グラム程度
 1.黒練りごま、しょうゆ、オイスターソース、豆板醤、砂糖を混ぜてタレを作る。
 2.ゆで卵を4分割にする。
 3.冷やし中華麺を規定とおり茹で、水で冷やし、十分に水気を取り、器に盛る。
 4.麺にタレをかけ、卵、きゅうり、ハムを乗せる。
 ポイント タレが命なので出来るだけ良い材料を使う、麺の水気を充分に取る


 4.編集後記                      菊地 賢三

 この夏のこの雨の多い天気、誰が予測したでしょう。気象庁の6月から8月の3ヶ月予報でも、8月は晴れの日が多い、となっています。中長期予報はプロでも難しいものなのですね。もっともはずれなかったとしても、旅行計画を変えることや、野菜の買いだめは出来ないです。私たちの生活は自然の天候次第だということを改めて思い知りました。

 

 

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