いでたち通信は点字に翻訳し、視覚障害者に配布されています。
 
  
 

 

  1.四感プラス脳その2                   丸山 弘人

 

 以前いでたち通信246号で、四感プラス脳という小文を書いた時に、馬場さんから読んでみたらと頂いた、先天性全盲者の河野泰弘さんが書かれた「視界良好」を拝読した。
 冒頭、河野さん直筆の墨字でこう書かれている。この目で色を見たことはないけれど、私には無限の色が見える。美しい山の景色は見えないけれど、心に広がる光景はどこまでも雄大だ。それらは色を変え、形を変え、一つに定まることはない。だから飽きることなく楽しみながら、ずっと眺めていられるのかもしれない。
  障害を欠点とは考えずに、一つの個性として前向きに捉えて、なかなかイメージしにくいことやできないことを、積極的に克服しようと、見てみようと努力されている姿に感動した。 例えば、外に出かけた時に交差点や駅で触れる世界は、聴覚で見ている世界です。パソコンを開いた時に読んで情報を得る世界も、卓球をする時に競技に没頭する世界も聴覚で見ている世界です。またお金やカードを見分けたり、時間を確かめたり、洋服を選んだり、ジャガイモの皮をむいたり、点字を読むのは触覚で見ている世界です。臭覚で見ている世界もあります。飲み物や食べ物、お店の商品、空模様でさえ見ることができるのです。
 最後に、河野さんは捉えられないけれど、感じることとして、次のように述べている。目の前にいる人がもっている特徴や印象。それは会った瞬間には判りません。その人との交流を通して感じ取っていくものだと考えています。これは私の主観ですが。たぶん聴覚や触覚だけでなく心で何かをかんじているのかもしれない。この感じを言葉で表すのはとてもむずかしいのですが・・・。体格、顔かたち、表情。好み、性格。それらをひっくるめたものを、私は雰囲気と呼んでいます。他に適当な語が見当たらないからです。私は出会う人、一人ひとりの雰囲気を大切にしたい。なぜなら、それはその人だけがもっている固有のものだからです。同時に、第一印象でその人を判断しないよう心がけたいと思っています。声を聞くうち、あるいは話をするうちに深く理解していくからです。相手の様々な部分を多面的に捉えていくのです。そして、もしも私と雰囲気が合わないとしてもそれは仕方のないことだと思います。私と合わないのは、その人の雰囲気が良い、悪いから・・・とは考えたくないのです。
 これから誘導ボランティアを始めてみようかなと思っている方には、ぜひとも読んでいただきたい冊子です。

 

2.ゴーヤチャンプルー                     畠山 工

 

素材分量2人分、 

ゴーヤ1本、薄切り豚バラ肉100グラム、木綿豆腐半丁、卵1個、にんにく半片、ごま油大さじ半分、酒小さじ2、しょうゆ小さじ1、塩適量、こしょう適量、
(1)ゴーヤは縦半分に割り、スプーンでわたと種を取り除いて斜め薄切りにする。
(2)豚肉は2センチの幅に切る。豆腐はゆでて水きりをしておく。
(3)にんにくは微塵切りにする。卵は割りほぐしておく。
(4)中華鍋にごま油を中火で熱し、豚肉を入れて、ゆっくり炒めて脂を出す。
(5)肉に火が通ったら塩、こしょう、にんにくを加えて炒め、火を強めてゴーヤを入れて炒め併せる。
(6)ゴーヤに脂がまわったら豆腐を加えてくずしながら炒める。酒、しょうゆ、塩、こしょうで調味する。 
(7)溶き卵を流し入れ、ざっと混ぜて器に盛りつける。
エネルギー267キロカロリー、 塩分1グラム、 

 3.思い付くままの走り書き −ご近所付き合い始めましょう−    中村 斉

 今月はガイドボランティアの制度を利用して、ご近所付き合いを始めましょうという提案です。近所付き合いなど、そんな面倒なことはしたくありません。という声が聞こえてきそうですね。でもみなさん、「遠くの親戚より近くの他人」という諺があるじゃないですか。防災減災を考えるとき公助を始めから期待せず、自助、共助で一定の時間堪えなさい、と指示されています。自助は心構えで、災害に備えるわけですが、共助は近所同士の助け合いということですから、日常的にご近所の方がたとのおつきあいをして、「障害者としての私」を知っておいていただく努力が必要です。その意味で、五月の定例会の終了後に栄区社会福祉協議会の方が横浜市ガイドボランティアの制度をご紹介くださり、何人かはご説明していただき、その後登録の手続きをされ、ガイドボランティア対象者証と利用上のきまりの印刷物を受領された方も多いと思います。

ガイドボランティア制度は以前からあった制度ですが、利用を薦めていただいて、改善されていることを実感しました。私は町内自治会の見守りネットワークが推進している「ティーパーティ 絆」にボランティアさんの介助で参加し懇談と歌声で楽しいときをいただきました。その上費用の自己負担もなく、公費で謝礼は支払っていただけるというのです。ただし交通費については利用者が負担することになっています。利用上のきまりを良く読んで、それを守れば視障者にとってもありがたい制度だと私は考えています。

この窓口は社会福祉協議会の古田さんです。

 

  4.編集後記                         菊地 賢三

 

 前号で今年は台風の発生が遅いと書きました。その後台風1号は発生しましたが、後が続かず、今年台風は少ないようです。台風が少ないと利根川水系のダムの貯水量が下がって関係県では水不足が心配されています。先日宮ヶ瀬ダムに行って観光放流を見てきましたが雄大な景色でした。当県の水がめの相模川、酒匂川水系のダムの水はたっぷりありそうです。さらに観光放水で流した水も津久井導水路というのを通って城山ダムの津久井湖に戻しているそうです。うまく工夫されていますね。


 
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