いでたち通信は点字に翻訳し、視覚障害者に配布されています。
 
  
 

1.同行援護の更新調査に思うこと                   山口秀典

 

二年に一度の、同行援護の更新時期がやってきました。ガイドヘルパーを継続して続けるには、必ず受ける必要があります。例のごとく調査項目にチェックを入れるものですが、その項目は、視覚障害だけでなく、すべての障害に対して同じ調査内容になっています。視覚障害以外の、関係ない項目もチェックされます。そのチェックされた項目によって、障害程度の区分が決められています。つまり、視覚障害以外の項目で、区分が決められ、決定されるわけです。これが本当に何のための調査なのか、毎回疑問に思えてなりません。
 障害によって、サービス内容も当然違ってきます。折角実施するのなら、障害別に実施すべきだと思います。また、この調査には毎回医師の意見書が必要です。私の場合これ以上診察は必要ないとの医師の判断から、眼科にはもう数年行っていません。病状に変化があるのなら別ですが、すでに固定してしまっている障碍者もたくさんいます。障害者手帳で駄目なのかと聞くと、国の制度だから医師の意見書が必要だと言うのです。何のための障碍者手帳なのか、まったくこれも納得のいかないことです。意見書を書いてもらうために、わざわざ新たに病院を探さなくてはならなくなりました。面倒ですね。それに医療費の無駄使いともいえますね。
 因みにこれ以外の他のサービスは、障碍者手帳で問題なく受けることができています。 制度によって違うのはなぜなのか、統一してもらいたいものです。どこに訴えればいいのか、まったく役所のやっていることに、怒りが込み上げてきた一日でした。

 

 

2.豚肉とピーマンのスタミナ炒め                  畠山 工

 

 素材分量2人分、 
 薄切り豚肉150グラム、ピーマン4個、赤唐辛子1本、にんにく1片、サラダ油大さじ1、甜麺醤大さじ2、酒大さじ1強、しょうゆ大さじ1強、

1)赤唐辛子は種を取り除き、小口切りにする。にんにくは薄切りにする。
(2)ピーマンは乱切りにする。
(3)豚肉は3から4センチの幅に切り、しょうゆと酒を小さじ1杯ずつで下味をつける。
(4)フライパンにサラダ油、にんにく、赤唐辛子を入れて弱火で熱する。
(5)香りが出てきたら、豚肉を加えて強火で炒め、火が通ったらピーマンも加えてさらに炒める。
(6)残りの調味料を加え、全体を大きく混ぜて味を絡める。
 エネルギー312キロカロリー、 塩分2.5グラム 

 

 

  3.思いつくままの走り書き ―障害の重複―             中村 斉

 

漢字は、直線、曲線、点が平行したり交差したりするなど、複雑に組み合わされ構成されています。ごく簡単な、一、二、三の三文字でも一と二は直線二本でできていますが、それぞれの長さが異なりますし、線の長さを書く位置を間違えれば、二の意味になりませんし、私の知らない、文字とは言えない、記号とも解せない二本の線ということになります。「大」という字に「、」を書き加えるとしたら意味の異なる文字が少なくとも二つ生まれてしまいます。「あみだ」という籤の方法があります。ご存知ですよね。線を書き加えることによって、ほぼ明らかと思った籤の結果が全く予想外のものになります。何をぐじゃぐじゃ言っているのかと思われるでしょうが、なかなかむずかしい問題を抱えています。
 先日、私は横浜駅で市営地下鉄に乗り換えようとしたのです。ところが、そのために一時間40分ほどの時間を浪費してしまいました。もう皆さんは横浜駅での列車の乗り換えには精通されていらっしゃるのでしょうか。私は視覚障害者の上に車椅子生活者なのです。恐らく障害が重なったために配慮がおよんでいなかったと思われます。最終的には最高に尽くしてくださったボランティアが、地下鉄の駅員さんを連れてきてくださって解決したのですが、現存する階段をどう取り除くかという大問題が何ともならないのだそうです。そのほか地下鉄へのエレベーターの位置を示す案内板の掲示位置が反対方向から接近すると読めないという謎があることも知りました。今回一応解決はみたものの、私はまだ何処をどう歩いてもらえば良いのか解りません。誘導者に読んでもらえる簡単な地図をいただけたら千枚程度は増し刷りして配布したいと思っている今日この頃です。
 先日神奈川視協は手話の講習会を開催するご案内を「はましめーる」でされました。この講習会を開催する趣旨に視覚障害ということに如何に精通していても他の障害の方の実態を知らなければ自分の障害のことだけを主張するべきでない、という一文がありました。私も他の障害についてもっと知らなければならないと思っている今日この頃です。

 

 

  4.編集後記                           菊地 賢三

 

梅雨空から一転、猛暑となりました。台風もよく来ますね。台風の雲の最も高いところで地上15キロメートル、その付近の気温はマイナス70度だそうです。地表が35度もあるので、すごい温度差です。でも考えてみると地球の半径は6400キロメートル、半径の500分の1の厚さのところに生物がすんでいるのですね。ほんの表面、薄いところで人類のすべての歴史、すべての生物の営みがあるのです。地球を大切に、はよくわかりますが、あまりにも相手が大きすぎます。あまりにも小さい、短い、いまの自分の人生を大切にというのが逆によくわかりました。

 


 
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