いでたち通信は点字に翻訳し、視覚障害者に配布されています。
 
  
 

1.早朝ラジオ体操                         二村 忠岑

地域有志の皆様が中心になり、健康づくりと地域の皆様と親睦を図るため、朝のラジオ体操を始めて4年になります。発足当初は10数名で「ラジオ体操同好普及会」としてスタートしたこの会も次第に参加者が増え、現在は約25名前後のご近所の皆様とともに、毎週月曜日から金曜日まで週5回早朝6時30分から行っています。
  ラジオ体操は、道具もいらず、お金も使わず、広い場所も必要としない老若男女を問わず気軽に実施できる健康づくりです。夏休み期間中は、子供たちにもご家族の方を含め大勢参加していただきました。ラジオ体操は、手軽な全身運動です。「早起きは3文の得」という諺がありますが、早起きするため1日の時間も有効に使えるようになりました。
 10分間のラジオ体操の後、さらに10分間インストラクターのご指導の下、「知床旅情」や「湖畔の宿」などの聞きなれたメロディに合わせてゴムバンドやストッキングを使って約10分のストレッチ体操を行っています。有酸素運動のラジオ体操のみでも十分なストレッチ効果はありますが、筋肉強化を目的としたゴムバンド体操などと組み合わせれば、効果抜群とのことです。会場の公園まで早朝のさわやかな空気を吸いながら数分間の道のりを、道ばたに咲いている季節の草花を眺めながらウオーキングも楽しみでのひとつです。
 少子高齢化が進むなかで、医療費や社会保障費も比例して増大していくのは、やむを得ないことかもしれませんが、早朝ラジオ体操やストレッチ体操を続けながら健康の維持に努め、できるだけ子や孫たちへ迷惑をかけないことこそ我々の役目と考え努力したいと思っています。

 
   2.えびと帆立のマリネ                       畠山 工

 素材分量2人分
 えび6尾、刺し身用帆立貝6個、レモンの輪切り3枚、赤玉ねぎ5分の1個、赤パプリカ30グラム、セロリ20グラム、パセリのみじん切り適量、白ワイン大さじ2、オリーブオイル大さじ3、酢大さじ1、うすくちしょうゆ少々、こしょう少々

(1)えびは背わたを取り除く。帆立貝は一口大に切る。
(2)パプリカは細切りにし、赤玉ねぎとセロリは薄切りにし、ほかの材料と混ぜ合わせる。
(3)鍋にえびとレモンのスライス1枚と白ワインを入れ、蓋をして蒸し煮する。
(4)野菜と帆立貝を混ぜ合わせ、蒸し煮したえびを汁ごと加え、冷蔵庫で1時間以上おく。
(5)えびの殻を剥いて器に盛り、パセリを散らす。
    エネルギー337キロカロリー、 塩分1グラム


  3.「思いつくままの走り書き」−「かけはし」扉の詩のこと−      中村 斉

 ライトセンター発行の雑誌の一つに、長い歴史を持つ総合誌「かけはし」があり、墨字点字音声版で奇数月毎に発行されている。私は弱視の頃から音声版を楽しんでいる 。一時は点字版も制覇を考えたことがないでもないが、努力型ではないわたしのこと 、点字の学習はとんと進まず、それは叶わなかった。点字の歌詞カードを読みながらカラオケで歌っている仲間をいまでも羨ましく思っている。話を元に戻します。雑誌には表紙があり、その雑誌の内容を反映した絵画や写真でかざられている。野球雑誌は快刀乱麻の投手の勇姿やホームランを放った打撃フォームを、鉄道ファン向けの雑誌なら、走行中のSLがあり、相撲雑誌なら、人気力士が、カッコ良く技を決めた瞬間の写真が載っているだろう。
 「かけはし」では、扉の詩が表紙の役割をつとめている。著名な方に依頼するのではなく読者の作品を採用している。月によって流麗な女性の詩もあれば次の号では私の作品のようなたどたどしいものもあり、それも一興かもしれない。私の作品をはじめて掲載していただいてから、知らぬ間に、20年近く扉の詩の著作者の一員として名を連ねて来たことになる。季節を意識しつつ何ヶ月か先の作品を、貧困な情緒の皮袋から絞り出すのは、なかなかに困難な作業だった。でも、心をピュアに研ぎ澄まして、作品を生み出す作業は自分の中では充実したものであった。一年に2回か3回発表の機会をいただいたので、知らぬうちに40編くらいの作品は採用していただいたことになる。時には作品に感動しましたなどのメッセージをいただいて舞い上がったこともあった。とりあえず、老骨に鞭打って201411月号に発表する作品のテーマは、 クリスマスツリーならぬ『おしゃべりツリー』だ。大昔から人間と良好な関係をつづけてきたすずめの暮らし向きがかわってきた。稲作が機械化される以前、収穫の頃は農村にいて落穂をついばんでいたものだが、最近はその時期街に繰り出して雨風をしのげるひともとの木に集まり楽しげに、にぎやかにしゃべりあっている。ぼくはそんな木のことを勝手に『おしゃべりツリー』と呼んでいる。今年も港南台駅前、路線バス降車場ちかくに出来たすずめの「お宿」 夕暮れから町の灯が消えるまでにぎやかでクリスマスツリーの華やかさの音声版のようだ、楽本当におしゃべりでにぎやかな、「お宿」というよりおしゃれな「シティーホテル」だ。
 私の詩の泉も枯渇寸前。この機会にぜひご一読をおねがいします。併せて、昔から 人間の友達、雀のこれからもチラッと考えていただければ幸いです。

 

 4.編集後記                           菊地 賢三

人工筋肉の研究が進んでいる。従来のロボットは主に工場等生産現場向けに発展してきていて、これはパワー、速度、精度が重視されている。これからは徐々に医療、介護、救助など向けで、人が筋肉を使い、細かく、やさしく、丁寧に力を伝える技術が求められている。こういう分野は我が国の得意の分野で、例えば1ミリ程度の中空のゴムチューブを束ね、中に微妙に空気を出し入れし筋肉全体を制御する技術を東工大などで開発している。3年後に実用化の見通しで、介護ロボットや義手などで使えるという。早く開発し用途を広げ、実用化して欲しいものだ。


 

 
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