いでたち通信は点字に翻訳し、視覚障害者に配布されています。
 
  
    1.自助、共助、公助                       丸山 弘人

 私は愛知県の山間部の出身で、高校入学時に故郷を離れて以来ずっと現在まで、年に数回実家に帰る程度でしたが、今年の1月と3月に田舎の両親を相次いで亡くしました。98歳と94歳で介護保険の世話になることもなく、二人で元気に暮らしていたのに、それは全く突然の出来事でした。長男である私は、喪主として葬儀一切を取り仕切ることになったわけですが、なにぶんにも田舎でのしきたりが分からず右往左往しているその時に大変お世話になったのが組の皆さんでした。市役所への届けに始まり、お寺さんとの日程調整や、葬儀社を通しての斎場の手配に至るまで、組長さんと補佐の方々の手助けを受け、やっとのことで無事父親の葬儀を執り行うことができました。続く母親の葬儀は、勝手がわかっていたので、全て自分一人で手配することができましたが、お通夜と告別式での組の皆さん方のサポートは本当にありがたく、感謝にたえないものでした。正に地獄で仏に会ったという心境でした。
 ところで、災害時のサポートについての数字7,2,1というのをご存知ですか。これは自助、共助、公助の割合を表す数字です。自助7割、共助2割、公助1割ということです。しかし、私が両親の葬儀の貴重な体験から得たものは、自助7割をもっともっと共助2割に振替えることができるという確信でした。公助1割はいろいろな制約があり、変えることは難しいかと思いますが、共助2割は町内会やボランティアの皆さんの支え合う心とお互いさまの精神で、3割、4割と増やして行くのは可能かと思います。町内会やボランティア団体の皆さんが、その方向に向かって動き出そうという機運を、じわじわと高め始めている今こそ、一緒になって地域の安全と安心の確保に立ち上がりたいと思います。


   2.豚肉となすの和え物                       畠山 工
素材分量2人分、 
薄切り豚肉120グラム、なす3本、しょうが2分の1片、柚ぽん酢大さじ2 
1)豚肉は熱湯でさっとゆでて水に取り、水気をきってひと口大に切る。
2)しょうがはすりおろす。
3)なすはへたを切り落とし、1個ずつラップで包んで電子レンジで4分加熱する。冷えてか ら、縦半分に切って斜め切りにする。
4)ボウルにしょうがとぽん酢を合わせ、豚肉となすを加えて和える。
   エネルギー130キロカロリー、 塩分1グラム 

  3.思いつくままの走り書き −EVタクシー−             中村 斉
 環境に配慮して、様々な推進源を持つ自動車が開発された。ハイブリットとEVさらに電池によって走行する電池自動車も近々発売されると聞く。環境にやさしいこれらの車両は静音性が話題になり、議論もある結論を得て、一定量の走行中の音を発するようになったものと思っていた。ところが、ハイブリット車もEV車も人気が高く、すでに多くのこの種の車両が走行しているのだが・・・。
最近エンゲル係数を豊かにしようと思い立ち出来るだけ路線バスに乗ることにしていたが、先日空模様が怪しくなったので帰宅を急ぐためタクシーを利用することにした。タクシーの乗車場に一台の空車が有り、ボディーにかもめが描かれていると妻がいう。でも、タクシーとかいてあるし天井に見慣れたあんどんもついているから・・ということで乗ることにした。静音性の議論が高まった頃、区役所に配備されたEV車に試乗させてもらった事をおもいだし、私は、すぐにそれと解ったのだが、妻は「EVとは何か」といささか、訝しげだった。その疑問を解く意味でもドライバーさんとの会話を「一度の充電での走行距離」「EVの利点や問題点」に絞ったところ、予想外の言葉を聞いた。私が視覚障害者であることを告げ、仲間達は「走行音」を出していただく運動をしているのです、と述べるとドライバー氏は「それは良いことですね、私たちも車の走行に無関心な歩行者に何とか車両が接近している事を知らせたいのですが、タイミングと警告音の音量に注意しないと威嚇した、として罰せられることがあるんです。」と言う。いささかビックリものの発言。平成26719日現在私はまだ、走行音を発しながら走るEV車を確認したことはありません。

  4.編集後記                           菊地 賢三
 2025年には75歳以上人口が10年前に比べて760万人増え、2030年には1時間以内に入院する病院の見つからない確率が20%を超える地域が急増するという。もちろん栄区もこの地域に含まれ、急患の場合5回に1回以上入院する病院が見つからないということになる。今年6月に成立した医療介護総合確保法では従来の一般病床、療養病床しかなかった病床を高度急性期、急性期、回復期、慢性期に病床機能を区分し、都道府県に登録することになった。これはつまるところ早期退院や在宅医療を進めないと救急対応が出来ないとの考えだ。また、医療と介護との連携も一層必要になる。私たちも緊急入院の事態となることを出来るだけ避けるよう、健康な生活習慣を身につけることが肝要だ。


 

  

 
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