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1.OSのサポート終了                      鈴木 宏一

 数年前から予告はあったものの、去る49日遂にパソコンOSの一つWindows XPのサポートが打ち切られました。OSとはパソコンを動かすための基本的な構成とプログラムで、基本ソフトという言い方でも呼ばれていて、これまでにも何度かOSの切り替えによるパソコンの世代替わりがありましたが、今回ほど世の中に大きな影響を与えたことはなかったように思われます。
 XPの発売以来ビジネスの世界にも個人生活の中にもパソコンが定着し、多種類のOSが共存する中にあっても昨年の調査によると40%近いシェアーを占めていると言われていました。サポートの終了で一番問題となるのは、セキュリティ更新プログラムが配布されなくなることから来るトラブルの発生です。Windows XP は最新のOSであるWindows 8と比べると21倍もウイルスに感染しやすいとする資料もあり、IT業界を中心に2014年問題呼ばれる大問題となっています。
 サポートが終了して1ケ月そこそこで、セキュリティ上の欠陥が現実の問題として発生したことから、OSの移行が滞っている現状に鑑み、対象を限定したセキュリティ更新プログラムの配布が急遽実施されるようになりました。次善の策として妥当な処置であったように思われますが、何時まで継続されるかは定かではありません。
 本来はパソコンの機能としては不要であるはずのセキュリティ対策が必須の要件となっていて、折角パソコンの高性能化が進んで便利な時代になっても、何時もその何割かがセキュリティ確保の為に使われ、努力とエネルギーが無駄に消耗されていくことには空しさを感じます。

2.えびとにらのピリ辛炒め                     畠山 工

 素材分量2人分 
剥きえび8尾、にら1束、ねぎ3分の1本、にんにく1片、しょうが1片、赤唐辛子1本、サラダ油大さじ1、酒大さじ半分、砂糖大さじ半分、みりん大さじ1、しょうゆ大さじ1杯半、片栗粉小さじ1
1)ねぎ、にんにく、しょうがはみじん切りにする。赤唐辛子は、種を取り除いて小口切にする。
2)にらは4センチの長さに切る。
3)砂糖、みりん、しょうゆは混ぜ合わせて、併せ調味料をつくる。
4)えびは、酒と片栗粉をまぶす。
5)フライパンにサラダ油大さじ半分を中火で熱し、えびを1分から2分軽く炒めて取り出す。
6)同じフライパンに残りの油を熱し、ねぎ、にんにく、しょうが、赤唐辛子を炒め、香りが出てきたら取り出したえびを戻し入れて、2分ほど炒める。
7)にらを加えて炒め合わせ、併せ調味料を回し入れて手早く絡める。
エネルギー205キロカロリー、 塩分2グラム 


   3.「思いつく間の走り書き」第134回 −こぴっと生きよう−    中村 斉

NHKで放送されている連続テレビ小説「花子とアン」の視聴率が高いそうだ。目下我が家でもブームになっている。戦前のラジオ第一放送、夕方の子供の時間で、関谷悌二さん(関谷のおじさん)と並んで午後六時になると「今晩は村岡のおばさんよ」と呼びかけてくれたのを懐かしく思い出す。徳川無夢、三遊亭金馬さんなどはその頃ラジオを聴いて覚えたタレントさんの名前だが、村岡花子さんは5年生の僕がはじめて覚えた女性の方の名前かも知れない。その村岡さんの半生を描くドラマだから欠かさず見ている。あの「おはなはん」や「おしん」のように伝説的な高視聴率を得る番組になるかどうかはわからないが、この時間帯のドラマは高齢者の教養番組といってもいいくらいで、初めて出会った方でも天候の話題と同様に共通の話題になり得るものだ。
 今回のドラマの背景は東京と山梨県の甲府。山梨方言がふんだに使われていて地方色をだすばかりでなく暖かさや、時代を描く一つの要素になっていると思う。小学校1年生のとき山梨県に疎開し、以後成人するまでそこで生活していた妻は、方言を懐かしくきいているようだし、連れ添って52年余の私達だからこのドラマに限れば、ほとんどの方言は我が家では共通語になっている。唯一つ「こぴっと勉強するだ・・」などと使われているが、この「こぴっと」ははじめて聴く言葉だった。文脈からその意味は大体わかるのだが、とおもっていたところ機会があって、河口湖に住む92歳の叔母の意見を聞くことができた。叔母は迷わず「背筋をぴんと伸ばしてすること」と説明した。きちんと向かい合って仕事に取り組むことと私は理解した。

 私も残された人生をちゃらんぽらんではなく、「こぴっと生きていこう」と心をひきしめようと思った。

 

4.編集後記                           菊地 賢三

 卯の花の匂う垣根にホトトギスはやも来鳴きて忍音もらす夏は来ぬ。有名な「夏は来ぬ」という歌です。しかしホトトギスは山のやや深いところで、きょきょきょ(特許許可局と聞きなす人もいます)と鳴く、鳩くらいの大きさの鳥であり、垣根で鳴くことはおよそ考えられません。作詞者は明治時代の万葉集学者である佐佐木信綱であり、歌の状況が間違いとは考えられません。結局万葉集に多くあるホトトギスを題材にした、本歌取りで、庭の近くの卯の花(空木の花のことらしい)が咲き、遠くの山のホトトギスの初鳴きを待つ(忍音漏らす)、夏が来ましたね、と言うことらしいです。
 それにしても今年も冬は大雪で寒く、これからの夏も酷暑の予報とか。体調には気をつけましょう。


 
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