いでたち通信は点字に翻訳し、視覚障害者に配布されています。
 
  
 

 1.どうなるのか介護保険                     丸山 弘人

1 1日父が心筋梗塞で亡くなりました。94歳でした。母は昨年から歩行ができなくなり、父が食事を含めた日常の世話をしてきました。昔気質の両親は、介護保険料は制度発足以来、年金と預金からきちんきちんと支払ってきたにもかかわらず、他人の世話にはなりたくないと、介護認定も受けていませんでした。16日に急いで母の介護認定の申請をしたところ、15日に市役所の調査員が入院中の病院に来て面接をし、子供、医師、看護師の話を聞いて帰りました。周りの人たちは一様に、要介護3だろうと言っていましたが、28日に届いた認定等結果通知書には要介護2と書いてありました。そこで病院にお願いをして13日に入院型から療養型に切り替えていただきました。しかしあまりにも老衰の進行が速く、自力での食事も子供の判別もできなくなってきたので、24日に再調査を依頼しました。ところがその結果を待たずに31日に老衰で亡くなりました。98歳でした。3月中旬に市役所から届いた通知書には要介護5と書いてありました。
介護保険制度の現状は、人材面では、ボランティアよりちょっとましな知識と経験をお持ちの方々によって支えられており、施設面では、空き家や空き室がいつの間にか福祉施設になっていたり、道を歩いていると必ず福祉関連の車に出会ったりする状況にあり、運用面では、毎年のように上がり続ける保険料収入をあてにしてのデイサービスの乱用や、在宅医療に絡んだ不明朗なお金のやりとりといった問題があります。

制度の趣旨は大変結構ですが、お金の使い方の反省と見直しもないままに突き進んで行くと、年金制度と同じ轍を踏むのではないかと、先行き不安を覚えます。

2.鶏肉と根菜のホットサラダ風                   畠山 工

素材分量2人分、 
鶏ささ身2本、にんじん半分、かぶ1個、さやえんどう6枚、ピーナッツ20グラム、だし汁大さじ1、しょうゆ大さじ半分、はちみつ大さじ半分、酒大さじ3、塩少々、こしょう少々、
(1)ピーナッツはみじん切りにする。
(2)さやえんどうは、塩少々を加えた熱湯でゆで、斜め半分に切る。
(3)かぶとにんじんは、皮をむき、食べやすい大きさに切る。
(4)にんじんを水からゆで、竹串が通るくらいのかたさになったら、かぶを加え、さっとゆでて、ざるにあげる。 
(5)鶏肉は、フライパンに並べて軽く塩とこしょうをふり、酒をふって蓋をして火にかける。
(6)沸騰してきたら火を弱めて数分蒸し煮にする。取り出して冷まし、粗くほぐす。
(7)ボウルに調味料を混ぜ合わせ、鶏肉と野菜を和え、器に盛る。
エネルギー149キロカロリー、 塩分1グラム、


3.「思いつく間の走り書き」第133回 −一言をなぜに言えない−    中村 斉

戦後の流行歌の一節に、言えば良かった一言をなぜに言えない、打ち明けられない・・ 、というのがあった。「ありがとう」でも「お先に」でも、その場面では大切な一言をいえなかった、あるいは言わないで後で悔むことがある。
先日のデイケアーで、「きょうは散歩に参加します。」の一言をなぜか、言いだせなかった。その日の散歩は金沢区洲崎にある龍華寺(りゅうげじ)を訪れるのが目標だった。昨年はこの時期に同寺を訪れて、折から満開の牡丹を楽しんだので、今年も是非と思っていたのだが、はずしてしまったのは残念だった。それも私が大切な一言をしかるべき人に伝えなかったためだからしかたがない。でも近くの席の人が、散歩に出かける気配も察知できなかったのは悔しかった。誰かが声をかけてくれるだろうという甘え心が、もっとしゃくにさわった。だが、気分を切り換えて、コーラスグループに参加して、初夏の歌を楽しんだ。でもみなさん!災害の時、避難所で「自分は視覚障害者であること。自分の見え方は・・・だから、このような配慮と支援をお願いします」の一言はとてもとても大切です。短い言葉で自分の障害と支援してもらうポイントが、人にきっちり伝えられるように練習しておきましょうか。

でも竜華寺に出かけた連中は・・・などと思っていたら、一句授かった。駄句だが、ご披露しよう。ぼうたんへ 善男善女蝶蜂も 麦斉(ばくさい)。読み下すと「ぼうたんへ ぜんなんぜんにょ ちょう はちも」。俳句独特の言い方 で蜻蛉をとんぼう、蛍をほうたるそして牡丹をぼうたんと詠みます。また麦斉は私の俳号で、父の雅号でした。ちなみに、金沢区は昔からいわゆる別荘地で、文人墨客(ぶんじんぼっかく)も多く、牡丹の栽培が盛ん。伊藤博文邸も、牡丹の名所の一つとして知られている。金沢区の花は牡丹だそうだ。

 

  4.編集後記                           菊地 賢三

 38日にマレーシア航空307便が行方不明になり、416日には韓国船が沈没しました。いづれも多くの犠牲者があり、痛ましいことでありました。原因もいまだ不可解で、天災ではないから人災と言うことになるのでしょうが、人災とは人の怠慢や不注意による災害とされますが、そもそも災害であるともいえません。迅速な対応があったとも言えませんし、ご家族や関係者の方々悲痛な思いには同情を禁じえません.
原因解明と再発防止は当然のことですが、私たちも、地震時の家具転倒防止や備蓄、火災警報機の設置、事故時の人命救助法、ご近所との連携などなど、自分で出来ることを日ごろやっていらっしゃいますか。


 
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