いでたち通信は点字に翻訳し、視覚障害者に配布されています。


1. 地震に備えよう 井上 進
 世界でも有数の地震国である日本。そのどこかで地震発生のニュースを聞かない日がないほどです。東日本大震災のショックの収まっていない今も、首都直下型・東海・東南海・南海などの日本の東南海岸を襲う大地震がいつ発生してもおかしくないといわれています。家屋の倒壊や家具転倒防止処置は済んでいますか。地震被害発生のとき3日間は自分で自分を守ることが求められています。いざというときに備えて非常持ち出し品の用意はしてありますか。水や食料のほか、救急・安全用品、貴重品、雨具などの衣料、ラジオ、懐中電灯などです。これらの必要品はリックで持ち出せる量では不十分です。家は壊れても火災だけは絶対に出さないで、後でもぐりこんで必要品を持ち出せるようにはしておきたいものです。
 私ごとですが、非常持ち出し用のリックは家内の分と2つ用意してあり、毎年防災の日に点検し、期限の切れた食料や懐中電灯の電池の交換などを行っています。最近ある人から防災品はできるだけ家の外の箱に保管しているということを聞きました。外部におけるものならその方がいい。私も鍋ややかん、工具類、簡易トイレなどを外に置くための、頑丈で水の入らない箱を探しているところです。

2. 鶏ときのこのピリ辛炒め 畠山工
素材分量4人分、
鶏むね肉1枚、しいたけ6枚、しめじ1パック、まいたけ1パック、ねぎ1本、
片栗粉大さじ1、酒大さじ2、砂糖小さじ1、しょうゆ大さじ1、ごま油小さじ1、
サラダ油大さじ2、鶏がらスープ適量、豆板醤適量、
(1)しいたけは、石づきを切り落とし、4等分に切る。しめじとまいたけは、根元を切り落とし、小房に分ける。
(2)ねぎは1センチ幅の斜め薄切りにする。
(3)鶏肉は8ミリの厚さのそぎ切りにし、さらに縦8ミリ幅に切り、片栗粉をまぶす。
(4)フライパンに油大さじ1を熱し、きのこ、鶏がらスープを入れ、中火でしんなりするまで炒める。酒大さじ1をふり、サッと炒め合わせて取り出す。
(5)フライパンをサット拭き、油大さじ1を熱し、鶏肉を炒め、肉に中ほど火が通ってきたら、ねぎと豆板醤を加えて炒め、酒大さじ1、砂糖、しょうゆを順に加える。
(6)きのこを戻し入れ、炒め合わせる。ごま油を回し入れ、器に盛る。
エネルギー197キロカロリー、 塩分1.5グラム

3. 一句拝見(いでたち10月いろは句会より)  
水澄める水かげろうや岩肌に       まさひろ
無花果の煮立つキッチン香りけり     じゅんのすけ
風かわり車庫は落ち葉の吹き溜まり    おさむ
とりあえず金木犀を掃き寄せし      よしお
円海山黒き山波十三夜          きよし
残る虫戸塚の辻の道しるべ        たけこ

4. 「思いつくままの走り書き」(105)−案山子とお地蔵様−
中村 斉
 めっきり声は衰えたが、歌うのはとても楽しい。童謡や唱歌なら大抵歌詞カードは不用。晩秋のいま頃の集会なら「もみじ」はもちろんきっと「村まつり」「虫の声」は間違いなく選曲されるだろう。「荒城の月」もリクエストの上位にランクされるだろう。どの詞も曲どなたも記憶しておられるとおもう。私も思わず熱唱するに違いない。「歌っているときの中村さんは少年のように生き生きしていて表情もとてもいいですよ」と言われると自分でもまんざらでもない。素直に嬉しくなるものだ。けれど、「山田の案山子」を歌うときには、どうも気がすすまず、かたい表情になっていることと思う。1番の歌詞もけっこうきびしいものだが、2番の歌詞は、遠慮会釈なく一本足の案山子をからかう。先日コーラスを指導される先生が「ひどい歌詞ね」とため息まじりにつぶやかれたが・・。案山子は一方的に揶揄されっぱなしなのだ。偉そうな言い方ではあるが、この歌を歌うときにはちょっとだけ理論武装する。「かかしは農業の神様の像なんだ。古事記にもちゃんと書かれているぞ」と。病棟では非難の時に担架を必要とする患者のことをナースのことばでお地蔵さんというのを入院中に知った。開き直って「するってえと、俺は時には神様で、時には仏様なんだ」と思ったりするのだ。お手近に童謡唱歌の本があったら一度だけあらためて読んでみていただきたい「山田のかかし」は名曲ですから大声でうたってはいますが、さみしい気がしないでもありません。
 顔で笑って、心でも笑わなければ障害者人生まっとうできまいと思う晩秋の一日である。November 2 2011記

5. 編集後記 井上 進
 私ごとですがこの度、栄区視覚障害者福祉協会のご推薦により、横浜市社会福祉協議会長からの感謝状を頂けることになりました。「いでたち通信」の発行の功績にとのことで恐縮しています。確かにこの10年ほどいでたち通信の発行を続けてきましたが、これもひとえにご投稿を頂いている畠山さん、中村さん、いろは句会の皆さんなど、それに読んでくれている皆さんのお陰と感謝しております。
 ここでお願いです。いでたち通信は点字版、SPコード版、Eメール版、墨字版で約25人にお送りしているほか、ボランティアいでたちのホームページにも掲載していますが、さらに広く見ていただけるようお知り合いの方にお薦め頂きたいのです。それにもっと欲しいのは、通信の内容についてのご意見です。こうして欲しいというご提案をお待ちしています。

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