1 地域社会 馬場威力
 私が住んでいるところでは、4月になると、町会の役員がいっせいに交代する。新しい町会長にお目にかかり、年々増える一方の高齢者、また社会的弱者と言われる各種障碍者の方、幼児などなどについて意見交換をした。
 その中で、強調したのは、ここ数年の防災訓練のあり方だ。日曜日に実施するためか、集まって訓練に参加するのは、比較的若手の限られた男女の方であって、少なくとも障碍者や幼児などは参加しない。参加できない。
 相当数いらっしゃるはずの後期高齢者などには出来る限り声をかけ、参加してもらいたいものだ。が、皆さん、なかなか参加しない。重い腰を上げない。どこに後期高齢者の方がいらっしゃるのか、見当がつかないから、声もかけられない。
 参加できる雰囲気作り、町会としても、社会的弱者と言われる方々が参加できるような体制作りが、また、気楽に隣同士が、声を掛け合えるような街作りが必要不可欠だ、と町会長に説明した。
 そのためには、いつでも積極的に参加したいものだ。

2 チンゲン菜と豆腐の炒め煮 畠山工
 素材分量2人分、
チンゲン菜2株、木綿豆腐半丁、しょうゆ大さじ2、
みりん大さじ2、ごま油大さじ1、酒大さじ1、
(1)チンゲン菜は根元を切り落とし、1センチ幅のざく切りにする。
(2)豆腐は軽く水切りし、手で4から6つに割る。
(3)フライパンにごま油を熱し、豆腐を炒め焼きにする。
(4)豆腐に焼き色がついたころに、チンゲン菜と調味料を加え、軽く炒め合わせる。
(5)ふたをし、チンゲン菜がしんなりして、味がなじむまで煮ふくめる。器に盛る。
 エネルギー184キロカロリー、塩分2.5グラム
3 一句拝見(いでたち5月いろは句会より)  
鉄線花鉢に上手に咲かせあり       加藤孝二
若葉して瀬音も高く谷戸の道        成田真啓
カーネーション活けて母の日らしくなり   宗像 普
あるなしの風にも香りフリージャ      斉藤準之助
緑立つ噴煙白し夕浅間           堀越愛子
墓地にまで牡丹咲かせて尼の寺     中里武子

「思いつくままの走り書き」(64) 鼻馬鹿 中村斉
  赤白青ときれいに咲く花に熱中する人のことではない。モカの香りも、樽酒の香りも、お茶を焙じる香りも、楽しめない方のことだ。「いい香りですね」と声を掛けても「私鼻ばかですから」と答え、「年はとりたくないものです・・ハハハ・ハ」で話が途切れてしまう。嗅覚(きゅうかく)は、他の感覚器官に比して軽く考えられてきた。「それは残念ですね」と会話を繋ごうとすると「でも、味はわかりますから」の答えが返る。
 ところが、この頃、にわかに「硫化水素による自殺」のとばっちりで、思わぬ事件に巻き込まれかねない事態になった。嗅覚を働かせて自衛しなければならない。オームによるサリン事件よりも各地で発生していることなので、より重大な危機と身が引き締まる。鼻をひくつかせるなどとはあまり行儀が良くはないが万一に備えて鼻の通りを良くしておきたい。鼻馬鹿の方には悪臭発生の時には、緊急事態発生を告げ、風上にむかって避難しよう。小生、シラノ・ド・ベルジュラックの様な立派な鼻を持ち合わせてはいないが、いまのところ鼻は効くほうですと宣言しておこう。  ああ、ヘンな世の中
 編集後記                井上進
 気象庁やマスコミは何も言っていませんが、ことしの五月の気候は異常でした。雨が多く、寒暖の差が激しく、一旦しまった冬着を出して着るという日も何回かありました。一年のうちでもっとも心の浮き立つ季節を失ってしまったという気さえします。
そんな中の5月24日、栄区視覚障害者福祉協会のバスハイクで宮ケ瀬ダムにご一緒させていただきました。当日は雨の予想がはずれ、さわやかな高原の五月を満喫できました。「ビジターセンター」「水の郷交流館」「水とエネルギー館」などの見所も多く、静かで散策にはもってこいの場所です。秋の紅葉のころ、また訪れてみたいと思いました。

いでたち通信は点字に翻訳し、視覚障害者に配布されています。