1 卒業寸前の児童たち(2) 馬場威力
 特別支援学校の児童・生徒・卒業生は、なかなか世間一般からは、まともな評価をされていない。と言うよりは、市民の皆さんは、あえて避けているのではないだろうか。
 そのような環境の中で、先日、その児童たちの校外活動に参加し、私と一緒にサポート役を買って出た高校3年生のお嬢さんは、街で会う高校生とは異なっていた。人生の、これからの考え方がすごくしっかりしていた。私の高校生の孫娘よりは、しっかりしている。
 すでにこの春の進路を決めていて、福祉関係の専門学校で勉強するのだそうだ。そのために、特別支援学校の児童に大変興味を持ち、予習を兼ねての実習とか。それで、かなりの費用を払って横浜線と根岸線を乗り継いで港南台。自己負担が原則の高校生の場合には、それだけではなく、市バス、地下鉄、昼食代もあって、財布もずいぶんと軽くなったことだろう。

2 菜の花とアサリの炒め物  畠山工
 素材分量2人分、
菜の花半束、あさりのむき身80グラム、しょうゆ小さじ1、塩適量、
コーン油小さじ2、酒大さじ1、ほんだし適量、砂糖少々、
(1)あさりはザルに入れて塩水の中で振り洗いし、水気を良く切っておく。
(2)菜の花は根元のかたい部分を切り落とし、4センチぐらいの長さに切ってサッと水洗いする。
(3)菜の花をラップでふんわりと包み、電子レンジで2分位加熱する。
(4)フライパンにコーン油を熱し、アサリを入れてプッとふくらむまで手早く炒め、菜の花と調味料を加えて炒め合わせる。
 塩分1.5グラム、エネルギー70キロカロリー

3 一句拝見(いでたち3月いろは句会より)  
兄の忌はいつも雨の日芽吹き風     加藤孝二
夕日射す川面の揺らぎ春の鴨      成田真啓
白梅の山門脇に凛として          宗像普
黄水仙ゆらす風あり今朝の庭       斉藤準之助
掻き集めいかんせんとか落ち椿     千葉宰
梅林の大川端に戦災碑          中里武子

「思いつくままの走り書き」(60)更なるバリアフリーを 中村斉
 先日県立歴史博物館で行なわれた屋根瓦の特別展を見学した。県内の幾つかの寺院の屋根瓦の模様が明日香の寺院の屋根瓦の模様と一致していることがテーマであった。それは単なる偶然の模様の一致ではなく、大陸から伝来した新技法により作成した瓦を用いた寺院を遥か東国の相模の地に建立した人物の権力・経済力やこの地に壮大な寺院を建立する意味など、多くのことを探る手がかりにもなるという。丁寧な解説をしていただいたのに、いや丁寧に説明をしていただいたからこそ、私はその瓦の模様を手で触れてみたかった。五感で学ぶのを良しとする時代だ。瓦のレプリカを作制するなどして触察させていただきたい。入場料の減免より嬉しいことだと私は思う。
 以前に川口湖畔の染色の美術館を見学した時「もしご希望でしたら手袋をして触っていただくことが出来ます」と奨めていただいた。さすがに、あざやかな色彩の取り合わせこそ捉え得なかったが、しぼり染めの衣裳の感触は、いまでも手が憶えている。
 「触らせてください」と申し出ることを躊躇した私の心のバリアもはずさなければならない。障害者自身が口を開かねば、更なるバリアフリーは実現しないのだ。
 
花粉症対策                  健康歳時記より
 何よりまず花粉を浴びない、そして体内環境を整えてあげることが第一になります。毎日の生活環境を整え、偏った食事をしないことから始めましょう。
 予防効果のあるものとして、甜茶とヨーグルトが挙げられています。それに一般食品ではジャガイモ、ネギ、ニンニク、ニラ、ショウガ、ウド、フキ、シナモン,ピーナッツ、干し柿、ゴマ、ユリ根、クズ、ゴボウ、ハッカ、キクの花、ミョウガ、スイカ、ナシ、柿、山芋、ウコギ、ドジョウ、エビ、わかめ,大根おろし,カフェインなども良いそうです。
 しかしながら、どれも特効薬にはなりきれていないのが現状です。その人の症状や体質、環境に合ったときに効果は期待できると考えられます。ご自分に合ったものを探して、改善に役立ててください。

編集後記 井上進
 前号に続いて食べ物の話です。卵は今、大量生産で安価な食材となりましたが、昔は高価で貴重なものでした。栄養価が高いことから病気見舞いの品としてよく使われ、放し飼いの鶏の産むものですから、今のものよりずっと濃厚でおいしい味でした。終戦前後のころ、子どもの口にはなかなか入りませんでした。時々は食卓に出ましたが、きょうだいも多かったこともあり、一つの生卵を二人で分けて食べるのです。よくかき混ぜて分けるのですが、どうしても片方に白身が多く入ってしまいます。黄身の多いほうが自分に当たらないかなと、分ける母の手元を真剣に見つめていたことを思い出します。

いでたち通信は点字に翻訳し、視覚障害者に配布されています。