1 左か右か 馬場威力
 エスカレーターを利用する場合、関東では「右側をあけておけ」と言われている。逆に関西では「左側をあけておけ」だそうだ。先日、宮城県出身のある先生は「仙台では、関西流に左側をあけておけ」だ、とおっしゃる。
 ところで、昔からこの日本では、歩く時は左側通行に決まっていた。それは、刀をいつも腰に差して歩いていた侍が「さやあて」を防ぐための知恵からだった。
 最近、このルールは完全におかしくなり、左側だったり、右側だったりと目まぐるしく変わる。特に、地下鉄などの鉄道駅の階段は駅によって左側だったり、右側だったり、ルールがなくなったようだ。
 誘導者がいる時はまだよい。が、一人歩きの場合には困る。非常に危険だ。そうでなくても、他人のことなど気にしない人が多いものだから、ラッシュ時の駅構内の歩行は命がけだ。

2 きのこ肉じゃが 畠山工
 素材分量2人分、
薄切り牛肉100グラム、じゃがいも2個、玉ねぎ半分、にんじん半分、
しめじパック半分、しいたけ2枚、さやえんどう4本、サラダ油適量、
しょうゆ大さじ2杯半、みりん大さじ2杯半、塩少々、
(1)さやえんどうは筋を取り、塩少々を加えた熱湯でゆで、斜め半分に切っておく。
(2)牛肉は3から4センチ幅に切る。
(3)じゃがいもは一口大に切り、玉ねぎはくし形に切り、にんじんは乱切りにする。
(4)しめじは小房に分け、しいたけは半分に切る。
(5)鍋にサラダ油を熱し、牛肉をほぐしながら炒め、じゃがいも、玉ねぎ、にんじんを加えて炒め合わせる。
(6)カップ1杯の水と調味料を加え、煮立ったらアクを取り除き、落しぶたをして煮る。
(7)じゃがいもが柔らかくなったら、きのこを加えてひと煮し、器に盛りつけ、さやえんどうを添える。
 エネルギー334キロカロリー、塩分2.5グラム

3 一句拝見(いでたち9月いろは句会より)  
秋うらら大声上げて草野球      加藤孝二
夏休み明け公園に子ら遊ぶ     成田真啓
激流の土手に這いつく山かかし   宗像普
空蝉の重なりあふて大樹かな    斉藤準之助
虫時雨雨戸閉じずに夕餉かな    千葉宰
芒野の揺れる高さの中に佇つ    中里武子

 「思いつくままの走り書き」(51)KYということば 中村斉
 いわゆるラ抜き言葉などやがて消える若者言葉だと思っていたが、もはやNHKで許容され「なにげに」などという不思議な言葉も市民権を得たかのように思える。ことばは時代と共に変化していくものだから、と私は若者言葉に寛容なのだが、今度のKYには、ぶっとんだ。「そんなの、よそうよ」と言いたい。すでにご存知のとおり、KYとは「空気が読めないヤツ」ほどの意味である。H、チョベリバ以来久し振りのカタカナ流行語。焼酎片手の馬鹿話なら、キザっぽく使えば、やんやの拍手喝さいと笑いをとれるだろうが、・・・。
 ひとの顔色を伺ったり、目と目で話す、その場の空気を読むなどということは視覚障害者には不得意分野だと思う。だが待てよモシ私が、会議の流れをつかんだとしたら・・、そこはかけ引きというものだ。その場の様々な状況を第6感で読み取り、ここぞという場面で「ポン・パ」」と空気を一変させる発言をするのも愉快ではないか。その時まで、KYといわれようとも、昼あんどんを決め込むのもひとつの生き方ではないか。などと世の中の空気を読み取っていくことに努めよう。
 註・「ポンパ」は芥川賞受賞作「あさっての人」の主人公の発することば。

口臭その2                     健康歳時記より
 舌苔の量が多い人の主な原因は唾液不足によるものです。唾液が不足すると、口内の自浄作用が低下し、舌苔が分厚くつきます。また唾液の分泌は、特に食生活やストレスの影響を受けやすいと言われています。舌苔が付着する原因は、生活全般にかかわっています。
 舌苔を取り除くにはその原因を追求し、根本的に発生を抑える他に、直接的に取り除く方法があります。歯ブラシでは刺激が強すぎるので、専用の舌ブラシを使うと良いでしょう。自宅では汚れをしっかりかき出すブラシタイプ、外出先では携帯しやすく手入れの簡単なヘラタイプがおすすめです。
 唾液の分泌は特に睡眠中に極端に少なくなるので、舌の掃除は夜寝る前、朝起きてすぐが最も効果的タイミングと言えるでしょう。また食べかすが残る食後や、人と会う前のエチケットとしても習慣づけておくと安心です
 
編集後記   井上進
 タイ国のバンコクを中心に6日間の旅をしてきました。タイ国は常夏の国ですが、毎日のようにスコールがあって日本の真夏より過ごしやすいようでした。
街を歩いていて気づいたのはバリアフリーの配慮が全くないことです。横断歩道は数が少なく、歩行者用の信号もほとんど見かけませんでした。もちろん点字ブロックなどはありません。市内は人や車がやたらと多く、特に、朝夕の車の渋滞はものすごいもので、その車の間をバイクが縦横にすり抜けていくのですから、人の横断は命がけです。これでは眼の不自由な人が外にでるのはまず無理ではないかと思いました。

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いでたち通信は点字に翻訳し、視覚障害者に配布されています。