1 点字ブロックなど その2 馬場威力
 点字ブロックにいろいろの問題がある以上に、この栄区には音響信号機が少なく、別の問題があるように思われる。
 私の知る限りでは、音響信号機のある個所は本郷台駅から松坂屋へ渡る横断歩道、またそこから団地への横断歩道、そして、柏陽高校への交差点くらいか。
 交通量の激しい鎌倉街道や環状4号線では聞いたことがない。よく通る鎌倉街道の本郷石橋交差点は、視覚障害者のかたはどのようにしてゴーとストップを判断されるのだろうか。
 この点、東京の池袋警察署前の交差点の音響信号機は優れものだ。赤の方向のボタンを押すとストップの音楽が、青の方を押すとゴーを教えてくれる。
 横浜都心でも結構整備され始めた。当事者のいっそうの努力が期待される。

2 なすとじゃこのピリ辛煮 畠山工
 素材分量2人分、
なす2個、ちりめんじゃこ3分の1カップ、赤唐辛子1本、
青じそ3枚、ごま油大さじ2、しょうゆ大さじ1、
みりん大さじ1、酒大さじ1、
(1)なすは、縦2つ割りにし、斜め薄切りにする。
(2)赤唐辛子は、輪切りにする。青じそは、粗いみじん切りにする。
(3)フライパンにごま油を熱し、なすを炒める。
(4)ちりめんじゃこ、赤唐辛子、調味料を加え、汁けがなくなるまで炒め煮にする。
(5)器に盛りつけ、粗いみじん切りにした青じそを散らす。
 エネルギー200カロリー、塩分2グラム

3 一句拝見(いでたち 10月いろは句会より)  
棟上げの槌十月の空打てり       こうじ
山畑に続く花野に夕日あり        まさひろ
仲見世に国際色や秋彼岸        ひろし
揺れはげし野分けの山に萩の花    じゅんのすけ
名月を残し朝焼け前山に         たけこ

「思いつくままの走り書き」(31)私にとってパソコンとは 中村斉
 私の自慢のメルトモのご紹介。毎晩パソコン相手にポン・チー・ロンを愉しまれる卒寿のK氏へは、私から俳句や川柳を送信してコメントを頂く。高校から職場まで終始先輩のM氏からは森羅万象の薀蓄が送られてくる。先日「海の幸山の幸」の(幸)について書いてくださった。(幸)とは獲物を獲る道具が語源とあった。とするなら私にとってパソコンは将に「心の幸」だ。フラワーアレンジメントで活躍するN子さんの娘さんの「障害児の運動会参加指導」は感動的な保育実践報告であった。自分の重い病を克服して、明るくボランティア活動をつづけているMさんは、高齢者援助の難しさを率直に伝えてきた。私には、これ程刺激的な(幸)はない。

健康メモ「みかんの効果」 山口秀典
 みかんなどの柑橘類は、免疫力を強くしたり、ストレスを和らげるビタミンCが豊富に含まれることで知られています。その一つが、かぜ予防によいシネフィリンという成分です。そして、最近注目されている成分のbクリプトキサンチンです。
 bクリプトキサンチンは、抗酸化力が強く、美容や癌予防に効果的な成分として知られています。身近なところでは、にんじんに多いbカロテンやトマトに多いリコピンなどと同じ仲間です。bクリプトキサンチンの特徴は、いちにちでその作用が消える他の食品成分と異なり、2か月以上も影響が続くことです。
 みかんには、沢山のビタミンCが含まれており、免疫機能を高める作用があり、かぜなどの予防にもつながるので、寒い時期には、ぜひ食べたい食品です。しかもクエン酸やリンゴ酢などの有機酸も多く含まれており、疲労回復を促進します。袋やスジには、多くの食物繊維ペクチンが含まれ、腸のなかの水分を調節して、便秘を解消したり、逆に下痢を抑える効果があります。みかんを食べるときは、果肉だけ食べるのではなく、袋ごと少々のスジはそのままで食べると、健康にとても良い効果が得られます。
 
6 あちら立てれば いわすえ さざれ
 いま、関係部門で真剣に車道と歩道の段差が議論されていると言う。視覚障害者が足で判断するのに必要だと言うので、交差点の車道と歩道の段差は2センチと国の基準でなっているらしい。しかし、これは車椅子の利用者にとってはつらい段差だ、と改善要望が出されて、神奈川県では県道のいくつかの交差点で先端部が5ミリの厚さで後部は歩道と同じ高さの2センチになる傾斜つきの点字ブロックに変えて解決を図った。ところが、その点字ブロックが土ぼこりで埋まったりして、今度は視覚障害者からは判断しにくいと苦情が出る。どちらもバリアーフリーの観点からの問題提起なのだが、うまい解決方法は見つかっていない、とのことである。

編集後記 井上進
 メルトモとの交流を描いた中村さんのエッセーを読んで、目の不自由なかたにパソコンは生活必需品になっていると感じました。もちろん晴眼者にとってもパソコンは便利なコミュニケーションなどの道具であることに変わりありません。
 しかし使いすぎは弊害もあるようです。最近、読み書きが不得手で漢字の意味もわからない若者が増えて、雇用した企業の中で読み書きを再教育している様子が放映されていました。そしてその原因が携帯やパソコンへののめりこみにあるといいます。昼は携帯で友人とのメール三昧、夜は遅い時間までゲームやパソコンに熱中する若者の生活では、読み書きを習得する時間が不足しているとのことです。学業や知識を身につける大事な時期にある青少年が、IT機器に熱中し過ぎるのは有害なのです。
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いでたち通信は点字に翻訳し、視覚障害者に配布されています。