ふたたび交通マナー 馬場威力
 譲り合うことが多かったアメリカから帰ってきて一番感じたのは、このあたりでの運転の難しさだ。交通規則を守らない人が多い。赤信号になった交差点を通る車は何台もいる。また直進車が来るのに、曲芸的に右折する。それにバイクなどが、陰から飛び出してくる。ひどいものだ。その直進車も譲らないから、渋滞はいっそう激しくなる。狭い歩道、もちろん、歩行者優先だ。そこを、自転車だけではなく、バイクも通る。歩行者だけではなく、乳母車、車椅子も通れない。
 マナーを無視するのは、車、バイク、自転車だけでなく、歩行者にも多い。横断歩道を通らない。車道を横断する。車が来るのが分かっていても、通る。なぜ、譲らないのだろう。待てないのだろう。待って損することなどないのに。
 私が、アメリカで5千キロ運転して、警笛を鳴らしたのは一回だけだった。リスが突然前に出てきたときだけだった。
 外国人が日本では車には乗れない、とぼやくのも無理はない。
  
いかと納豆の炒め物 畠山工
 素材分量2人分、
するめいか1はい、納豆50グラム、青ねぎ適量、
酒大さじ1、しょうゆ大さじ1、サラダ油大さじ半分、片栗粉少々、
(1)いかは、ワタと足を引抜き、エンペラをはずし、胴を一枚に広げて皮をむき、5センチ幅で2センチの長さの棒状に切る。足も小さく切る。
(2)片栗粉は小さじ半分の水で溶く。青ねぎは小口切りにする。
(3)フライパンにサラダ油を中火で熱し、納豆を2分ぐらい炒める。水気をきったいかを加えて炒め、酒としょうゆをふりかけ強火にしてさっと炒める。
(4)水溶き片栗粉を加えてまとめ、火を止める。器に盛り、青ねぎを散らす。
 エネルギー196キロカロリー、塩分2グラム
 
一句拝見(いでたち7月いろは句会より)  
鯉の群ゆっくり泳ぐ初夏の朝      こうじ
少女らの水辺に遊ぶ素足かな     まさひろ
暑気払い友と和みて一夜かな      ひろし
草いきれ憩う一服谷戸の風       じゅんのすけ
青紫蘇は庭より摘みて夜は蕎麦    おさむ
夏障子小粋に二間の句会席       たけこ

「思いつくままの走り書き」(25)−青春と老境の狭間の読書− 中村斉
 思い立ってパソコンに読後感を書く。俵万智の小説「トリアングル」を「濃厚な性描写を短歌で引き締め、未婚の母の姿を爽やかに描く」と書いたのが手始め。どうやら習慣化出来て、現在までに80冊余りの感想を記した。ひと月当たり4から5冊の割りである。録音図書による読書(聴く)なので、読書機のスピードに乗り遅れないように集中して読んでいる。再生機プレックストークの、速度4でも、最初は聞き取りにくいが、慣れると読書量はぐんと増す。
 記録を読み返してみると、「日本の障害者その文化史的側面」「現代語訳古事記」など硬い本から落語の薀蓄まで、乱読でお恥ずかしい。最近は、栄区のボランティア「こすもす」に音声訳していただいた、新井満の自由訳「般若心経」と、ウルマンの英詩「青春とは」を座右の書としている。青春と老境の狭間での道草的読書だが、この稿を書き終えたら「ハリーポッターとなぞのプリンス」を読む。わくわくしている。

編集後記  井上進
 先日、栄視覚障害者福祉協会主催のSPコードのデモンストレーションに参加させていただき、SPコードの素晴らしさに驚きました。SPコードは紙による新しいコミュニケーションコードです。18ミリ四方の切手サイズの中に、約800字の文章を記憶させることができます。SPコードはパソコンで簡単に作成でき、印刷したものは専用の読み上げ装置があれば、記載事項を音声で聞くことができます。読み上げ装置も視覚障害者2級以上の人であれば行政からの補助があり、極格安で入手できるそうです。「いでたち」では障害者の皆さんのご要望に応じる用意もできつつあります。どんな情報がお望みかお知らせください。
 
いでたち通信は点字に翻訳し、視覚障害者に配布されています。