想像から創造へ 馬場威力
 94歳で人生の大先輩の日野原先生は、すごくお元気で、毎日をこの世のために頑張っておられる。その先生が次のように、声を大きくしておっしゃっていた。
 精神的にも、肉体的にも毎日を元気で送ってこられたのは、創造的なことを毎日やっているからだ、と。では、創造的とはなんだろうか。
 日本語の難しいところで、同じ そうぞう でも、二つの意味があり、それぞれ漢字で書き分けている。その一つは、見たことも聞いたことも無いことについて、たぶんこういうものだろうと、頭の中で考えること で、もう一つは、新しいものを、自分の考えで作りだすこと で、両方共に、非常に重要なことだ。ノーベル賞を手にするような人は、その一つ目の そうぞう があるから、その発展の行き着くところに 二つ目の そうぞう がある、とおっしゃる。
 したがって、日野原先生がおっしゃるように、それがどちらの そうぞう であっても、頭の訓練になり、ボケ防止になり、健康で長生きできることになるようだ。真似をしてみたいものだ。
  
かつおのステーキ 畠山工
 素材分量2人分、
かつお1節(4分の1尾)、しし唐辛子4本、生しいたけ4枚、ねぎ2分の1本、酒大さじ1、しょうゆ大さじ1杯半、ごま油大さじ2分の1、サラダ油大さじ2分の1、しょうがのしぼり汁小さじ2分の1、レモンのしぼり汁小さじ2分の1、みりん大さじ2分の1、塩少々、こしょう少々、
(1)かつおは、1センチから2センチの一口大の厚さに切り、塩とこしょうをして15分ぐらいおく。
(2)ねぎは5センチぐらいの長さのぶつ切りにし、しいたけは軸を切り落とし、しし唐辛子は数カ所穴をあけておく。
(3)フライパンにサラダ油を熱し、下味を付けたかつおの水気をふいて両面焼き、しょうゆ大さじ半分、酒、しょうが汁で調味する。
(4)フライパンをきれいにし、ごま油を熱し、しいたけ、ねぎ、しし唐辛子を焼く。
(5)器に、かつおと焼いた野菜を盛り合わせ、残りのしょうゆ、みりん、レモン汁を混ぜ合わせてかける。
エネルギー283キロカロリー、塩分1グラム、

  青い鳥郵便葉書の無償配布
 郵政公社は、身体障害者の福祉に対する国民の理解と認識を更に深めることを目的として、重度の身体障害者の方に、青い鳥をデザインしたオリジナル通常郵便葉書を無料で配布する。
配布する葉書は、表面左下に半円形のくぼみがあり、視覚障害者にも上下裏表が識別できる。申し込みは、最寄の郵便局窓口で、身体障害者手帳を提示し、所定の用紙に記入する。配布は4月20日以降に郵送により行うが、4月20日以降に最寄りの集配郵便局窓口で申し込んだ場合は、その場で受け取ることができる。締め切りは5月31日。
 
一句拝見(いでたち3月いろは句会より)  
やわらかき和紙で目隠し雛納む   こうじ
春風にのりし薫りや散歩道      まさひろ
春帽子塾通う子の一輪車       ひろし
笹鳴きに雨戸二枚を開けそびれ   おさむ
蕗のとう畑を廻りて摘みにけり     じゅんのすけ
笑う山辿り辿れば膝笑う        たけこ
 
「思いつくままの 走り書き」 (18)−でんでん太鼓− 中村斉
 トリノでの善戦で、カーリングの人気がにわかに高まった。相手のストーンをはじき出す爽快さと氷上をスイープする姿も微笑を誘う。誰も一度は試みたいと思うだろう。「距離と方角を見極めることが大切」とはインストラクターの言葉である。
 考えてみると、野球もサッカーもボクシングも基本的には、距離と角度の測定の正確さを競い合うものと言える。それに、スピード感覚、対戦相手との駆け引きなどが加わり、スポーツはさらに興味深いものになる。
 アイマスクをして、数個の金属玉が入った卓球のボールが発する音に集中する。心と耳を澄まし、球の位置を確認して打ち返す。しわぶきひとつ無い試合会場に響くラリーの音には真剣さがこもる。サウンドテーブルテニスは静かで激しい。視覚機能の低下は、距離や方角の判断を著しく困難にする。しかし、生きている限りその能力は常に要求される。              
 盲幼児の訓練会を訪れると、懐かしいでんでん太鼓の音が聞こえてきた。太鼓が移動すると、子どもの進む方向が変わる。彼は距離と方向を感じ取ることに無心に挑戦しているのであった。
編集後記 井上進
 ある中学校の福祉体験授業のときちょつと驚いたことがあります。授業の様子をボランティアグループのホームページに使いたいと写真をとらせて貰ったのですが、条件がつきました。写真は生徒の後姿にして欲しいと言うのです。掲載したい写真を先生に提示したら即断せず、OKの返事は数日たってからでした。何らかの手続きが必要だったのでしょう。
 そういえば個人情報保護法ができてから、電話連絡網の表や卒業アルバムが作れなくなっていると聞きます。いやな犯罪が続発し、対応する法律ができ、それらに過敏に反応する人々がいて、だんだん疑心暗鬼でおかしな世の中になっていくような気がします。考え過ぎでしょうか。
 

いでたち通信は点字に翻訳し、視覚障害者に配布されています。