ハイブリッドカー 馬場威力
 最近、省エネルギーと環境汚染防止との立場からハイブリッドカーの実用性が宣伝されている。
 ハイブリッドカーはガソリンエンジンと電気モーターとをうまく組み合わせた自動車だ。
問題は、ほとんど音がしなくなるモーターで動く時だ。ある大学が視覚障害者の方と一緒に実験したところ、ガソリンエンジンで走っている自動車の接近は分かっても、モーターで運転速度が10キロ程度だと、ほとんど音が聞こえない。すぐ近くまで自動車が接近してきて、初めて分かった、とのことだった。
 このままでは、視覚障害者だけではなく、高齢者などの歩行者にとっては、とても危険だ。ハイブリッド自動車が頻繁に通る交差点を横断する時には、運転者が第一に、そして歩行者もよほど注意しないと危険だ。
 春来れば 英語学ばん 3年生 (空っ風)
  
えびのレモン風味チラシ寿司 畠山工
 素材分量4人分、
米3カップ、えび(ブラックタイガー)12尾、
菜の花1束、レモン1個、
酢3分の1カップ、砂糖大さじ2、
しょうゆ小さじ3、塩小さじ1、
酒大さじ2、みりん小さじ1、
(1)米は1時間前に洗い、ザルにあげて水を切っておく。炊飯器で米と同量の水を加えて炊く。
(2)えびは背わたを取り、鍋にひたひたの水と酒と塩少々を入れてゆで、殻をむき、食べやすい大きさに切る。
(3)菜の花はゆでて水気を切る。茎は1センチくらいに切り、花の部分は3センチ長さに切り、みりんとしょうゆ小さじ2をまぶす。
(4)レモンは絞り、大さじ3杯のレモン汁を作る。皮は内側の白いところを取り、みじん切りにする。
(5)酢、レモン汁、砂糖、しょうゆ小さじ1、塩小さじ半分を合わせて、合わせ酢を作る。
(6)ご飯が炊きあがったら飯台にあけ、合わせ酢を混ぜる。
(7)粗熱が取れたら、えびと菜の花を混ぜ、レモンのみじん切りにを散らす。
 エネルギー450キロカロリー、塩分2グラム
 
一句拝見(いでたち 1月いろは句会より)  
幼子の簪揺れる初詣        こうじ
水鳥の群れる川面に夕日影    まさひろ
吹雪に列車徐行す最上川      ひろし
遅れきし友の年賀を読み返す    おさむ
コロコロと枯葉も走る霜の道    じゅんのすけ
お供えと琴一面と床の間に     たけこ
 
「思いつくままの 走り書き」(14)ーネットワークー 中村斉
 阪神淡路大震災から11年。あのときは、全国から援助の手が差し伸べられた。私も高校生の街頭募金に応じた。また、コーラスの仲間と現地で歌って激励した。
 視覚障害者の中には全国の音声訳ボランティアに支えられて、録音図書や雑誌で学習したり情報を得る者が多い。震災の当時私は「中央公論」を毎月読んでいた。部厚い総合雑誌丸ごと一冊を神戸の「こづち」の会員が、分担して音訳してくれていた。「今月号は読めないだろう」と思っていたところ、1週間ほどして届いた。読み進むと、神戸で未録音の部分は急遽川崎市のグループが補ってくれたと知り、この素早い対応のネットワークに感動した。また震災の前日まで「こづち」の皆さんは録音の作業をしてくれていたことも記録されていて、改めて感謝した。
 震災記念日が巡って来るたびに私はこの事を思い出す。そして「ボランティア活動
とはネットワーク」と説く人の考え方に、大きく頷く。
 (編者注 前号の「思いつくままの走り書き」のNo.は14でなく13の誤りでした。お詫びし訂正します)
手で見る美術館  畠山工
  1月のあの雪の降った後、東京の渋谷にある手で見る美術館ギャラリーTOMへ出かけた。
戸塚駅からガイドヘルパーのTさんと湘南新宿ラインの快速に乗ると、乗り換えなしで38分で渋谷駅に着いた。東急のシャトルバスに乗り、5分ほどで東急百貨店本店に着く。そこから徒歩で、Tさんに風景等を教えてもらいながら約10分で美術館に着く。
 今回の展示は、アトリエのない彫刻家の堀内正和さんのものである。彫刻と言っても、大半は紙で作った数個の多面体(円柱や三角錐そして6面体等)を組み合わせた立体幾何学的な物でした。紙のほか金属や木材等で造形したものがあり、紙で作ったものは損傷が激しく触ることはできなかったが、レプリカが数個用意されており、それらには触ることができた。
 私には、芸術性は良く分からなかったが、なんとも言えない不思議な形をした立体で、非常に面白かった。
 今回で3回目の訪問だがいつも閑散としている。このような触ってもよいと言う美術館は、他にはなかなかない。それだけに、この観客の少なさが気になるが、そのおかげで優しい声のオーナーといろいろとお話ができるのも楽しい。

ギャラリーTOMの住所
東京都渋谷区松濤2丁目11−1 
電話 03-3467-8102
入館料 視覚障害者及び付添者300円

 追記:毎号レシピでご存知の畠山さんについての説明は要らない。が、畠山さんはグルメ、パソコンだけではなく、このように芸術にも、また日本古代史にも、非常に関心をお持ちの方である。(馬場) 
 
編集後記 井上進
 寒い日はまだあるものの、晴れた日の日差しは明るく、もう冬のものではありません。春は近くまで来ています。モクレンのつぼみも、早く咲きたいとそのふくらみが増してきています。
 春といえばこの時期、恒例のボランティアや障害者グループによる「ようこそ であい広場」が、3月11日土曜日に区役所前の栄区福祉保健協議会で開かれます。当日はバザーや模擬店でにぎわいます。その中での名物は何といっても「いでたち」の皆さんによる「関西うどん」です。そのおいしさを味わいにお出でになりませんか。誘導ご希望の方はお申し出でください。

いでたち通信は点字に翻訳し、視覚障害者に配布されています。