いでたち通信は点字に翻訳し、視覚障害者に配布されています。 
駅ホームから落ちないために 馬場威力
 全盲の二人の読者から貴重なご意見をいただきました。お二人とも、もちろん、ホームから転落したことはなく、白杖の使い方は、自己流かもしれないけれど、こまめに動かし、ホーム上にあるものを丹念に確認されるそうです。
1 ホーム上で位置が分からなくなったら、止まっていること。動かないこと。
  必ず、誰かが声をかけてくれる。
2 ホーム上で位置が分からなくなったら、そこに止まり、白杖をあちこちと振り、道を見失ったことを伝える。必ず、誰かが声をかけてくれる。
  
英語を勉強する機会 馬場威力
 読者の中に何人か英語を勉強されておられる方がいらっしゃいます。その方に紹介されて、ライトセンターの英語会話教室を覗いてきました。月に一回、10時から12時まで自己紹介、しりとり、英語で足し算、旅行計画、歌などを優しい女性の先生がたくみに日本語を混ぜながら、指導されていました。
 この他に、英語の文法を、同じように月に一回、10時から12時まで勉強されておられるそうです。
 英語を勉強してみたい、と思われる方がおられましたら、ご紹介します。
 
ゴーヤの酢の物 畠山工 
 素材分量4人分、
ゴーヤ1本、かに風味かまぼこ4本、
塩少々、こしょう少々、
だし汁適量、酢大さじ1、削りぶし適量、
(1)ゴーヤはタテ半分に割ってワタと種を取り除き、斜め薄切りにする。塩とこしょうを振り、よくもんで水洗いし、水気をよくしぼる。
(2)かに風味かまぼこは長さを半分に切り、バラバラにする。
(3)ボウルに酢、だし汁、大さじ2杯の水を合わせ、ゴーヤとかに風味かまぼこを加えてあえる。
(4)器に盛り、削りぶしを振りかける。
 塩分0.7グラム、エネルギー40キロカロリー
 
一句拝見(いでたち 8月いろは句会より)
夕立が墓碑を浄めて去りにけり     加藤孝二
三毛猫の寝そべる廊下風涼し      成田真啓
日盛りや降るかにみせて遠光り     斎藤準之助
西瓜食い種の多きを競いあふ      宗像普
熱帯夜ヘルペスの身に寝つかれず   馬場威力
もんじゃ焼き汗にじませて孫娘      中村齋
蝉採りの子に逢ふばかり鎌倉湖     中里武子
「思いつくままの走り書き」(4) 中村斎
 「いでたち通信94号」に転落事故の記事があった。かく申す私もJR横須賀線で電車に乗ろうとしたときに腰の辺りまで落下し、幸いふみとどまったものの、太股を派手に傷つけたことがある。京急金沢八景駅で落下しかけたときには、危険を感じた若い男性が私に駆け寄って声を掛けてくださり、あと一歩のところで事なきを得た。
 仲間内で「プラットホームから落ちて一人前」などと、経験談を開陳しあうこともある。勿論冗談であるが、自戒と支援の無さを憂う心の裏返しである。
 一つの重大な事故の裏に29のちょっとした事故があり、さらに300の「ひやり」があるといわれている。(ハインリッヒの法則)事故はあらゆる場面に存在する。どうぞ「お手伝いしましょうか」「あぶないですよ」と声を掛ける「勇気」を発揮していただきたい。
 6月の川柳会でのAさんの一句「外出の命を守る白い杖」、表現の巧拙ではなく訴えを受け止めてはいただけないだろうか。
 
編集後記 井上進
 8月20日に開かれた栄区視覚障害者福祉協議会(栄視協)主催の「出前寄席」には、障害者など30数人が集まり盛会でした。出演されたのは横浜市役所落語愛好会の皆さんで、出し物は落語3席と講談1席。いずれも素人とは思えない芸で、面白く十分に笑えるものでしたし、中村さんの司会も場にあった見事なものでした。
 このところ栄視協の動きが活発になってきました。毎月イベントが計画されていて、9月には21日9時20分から栄公会堂で「アコーディオンで歌いましょう」が予定されています。
今後いでたち通信では栄視協のイベントなどについての情報も取り上げさせていただこうと考えています。