いでたち通信は点字に翻訳し、視覚障害者に配布されています。
障害者も旅行を  馬場 威力
 すべての人には旅をする権利がある、と提言したのは10年前の政府の審議会だった。
旅をするのは、物を眺め、買い物をし、おいしいもの食べるだけではなく、鳥や川のせせらぎなどの自然の声や音に耳を傾け、若葉や綺麗な花々の香りをかいでくるのもよい。がその行ったところの人々とおしゃべりが出来るのはさらによい。
 最近、国の内外を旅行する人はずいぶん増えたものだ。特に、この連休のころは日本全国だけではなく、世界各国へ日本人が旅行をするようになってきた。車椅子利用者が多いのかもしれないけれど、障害者の利用者も増えてきたようだ。
 昔は障害のある人の海外旅行は冒険だった。今は、行けるところではなく行きたいところへ、と望む障害者も多くなった、そうだ。
  
たことれんこんの酢のもの  畠山 工
素材分量4人分
ゆでだこ100グラム、れんこん120グラム、生わかめ20グラム、
赤とうがらし1本、酢大さじ2、砂糖大さじ2分の1、
ごま油大さじ2分の1、塩小さじ2分の3、白ごま適量
(1)れんこんは皮をむいて縦半分に切り、3ミリぐらいの厚さに薄切りにし、酢水に漬けてアクを抜く。
(2)レンコンの水気を切って容器に入れ、ひたひたの水を加えてラップをし、電子レンジで5分加熱する。加熱後は水気を良く切っておく。
(3)わかめはひたひたの水とともに容器に入れ、ラップをせずに、電子レンジで約1分加熱する。加熱後は冷水に取ってから2センチぐらいの長さに切って水気をしぼる。
(4)たこは薄切りにし、赤とうがらしは種を取り除き小口切りにする。
(5)ボールに調味料を入れて混ぜ合わせ、たこ、とうがらし、れんこん、わかめを加えて全体をあえ、器に盛って白ごまをふる。
 
一句拝見(いでたち 4月いろは句会より)  
ものの芽の日毎膨らむ谷戸の道      宗像 普
シャツターを押す指先に花吹雪       加藤 孝二
黄梅の春待つ庭を透かしけり        齋藤 準之助
散り散りて花の筏やいたち川        碓井 秀夫
花の芥婆の掃き居り門の外         千葉 宰
うららかやむつき乾しをり若き母      馬場 威力
春日和ぶらりぶらりのいたち川       成田 真啓
源氏山大臣の山も花万朶          中里 武子
静やしず舞いて散りゆく 春惜しむ     中村 齋
 
私の耳 菊地 賢三
 バードウオッチングの月刊誌、「バーダ−」の5月号の特集は鳥の声だ。
それによると、人間の耳は非常に機能的に優れており、雑音を自動的に取り除いて、選択的に音を拾えるという。
 集音マイクを使って録音をする人にとって目的の鳥の声以外はノイズだが、これには自動車や飛行機の音、電柱のトランスのブーンという音、鉄橋の気温の上昇によるゴーンという大きな音などがあり、これらは意外に大きく、その対策への苦労は録音をした人でないと分からない。人工的な音ばかりでなく渓流や風、木の葉のこすれ、蜂の接近などによる自然界のノイズの苦労も多いようだ。
 私は自動車、飛行機の音はわかるがその他の音は聞き分けられず、そういう点では私の耳は機能的に優れているのかもしれない。でも本当は耳の衰えか、実社会での聞きたくない話は聞かないようにすると言う訓練の賜物かもしれない。

編集後記 井上 進
 トルコ事情の最後はお金です。トルコでは昨年デノミネーションを断行しました。実にゼロを6つ取る貨幣呼称の変更です。つまり百万トルコリラを1リラにしました。日本円でたとえれば百万円を1円にしたのですから驚きます。1年たった今も新貨幣と古い貨幣が使われていて、取引は旧価格で行われています。銀行で両替するときも新しいのと古いのを入り混ぜてくれますし、レストランで飲むグラスビールは500万リラ、水のペットボトルが200万リラといった具合ですからまごつきます。
 買い物にはトルコリラ以外の米ドルや日本円も使えますが、値段のつけ方や各通貨間の換算は極めて大雑把です。米1ドルで買えるものが日本円で150円といった調子ですから、各通貨での値段を確認した上で細かく計算し、通貨を使い分けると安く買うこともできるのです。