いでたち通信は点字に翻訳し、視覚障害者に配布されています。
全盲の両親への手紙  馬場 威力
 ご紹介するのは、和歌山県のある全盲の両親を持つ小学校の6年生の子どもが初めて覚えた「かな点字」で書いたものです。すばらしいお子様ではないでしょうか。ご両親もきっと嬉し涙を流されたことでしょう。

  お父さんお母さんへ
 お父さんお母さん、わたしは目の見えない父親がいることを悲しく思うことはありません。確かに見えていたらいいなと思うことがあるけれど、私のお父さんはお父さんだけです。
いままでわたしを育てる中で、つらいこともたくさんあったと思います。それでもわたしを育ててくれた二人は、世界一の親です。
 お父さんお母さん、いつまでも大好きです。これからもよろしくお願いします。                                                       のぞみより
  
しめさばのちらしずしとはまぐりのお吸いもの煮 畠山 工
 ちらしずし
素材分量4人分
しめさば市販のもの2分の1尾、米2合、
青じそ10枚、みょうが2個、
白ごま大さじ1、紅しょうが適量、
焼きのり適量、酢大さじ3、みりん大さじ1、
砂糖小さじ1、薄口しょうゆ小さじ2、塩小さじ4分の1、
(1) 米は洗って30分ほどざるに上げて水をきり、同量の水で普通に炊く。
(2) 調味料を混ぜ合わせ酢を作り、米が炊けたら熱いうちに合わせ酢を回しかけ、しゃもじで切るようにして混ぜて、さましておく。
(3) しめさばは幅1センチほどに切り、青じそは細切りにする。みょうがは縦半分に切ってから薄切りにする。
(3) 酢飯にしめさばなどの材料を加えてざっくりと混ぜ、器に盛って紅しょうがをあしらい、焼きのりをもんで散らす。
 
 お吸い物
素材分量4人分
はまぐり8個、みつ葉8本、薄口しょうゆ小さじ2、
こんぶだし適量、酒大さじ2分の1、塩小さじ2、
(1) はまぐりは塩水に入れて砂出しをし、よく洗っておく。
(2) 鍋にカップ3杯の水とはまぐりを入れて煮立て、あくを取る。
(3) はまぐりの口が開いたら取り出して煮汁をキッチンペーパーなどでこす。鍋に煮汁をもどし入れて火にかけ、調味料を加えて調味する。
(4) みつ葉は茎を軽くお湯をくぐらせ、結ぶ。
(5) お椀にはまぐりを殻ごと入れ、熱い煮汁をそそぎ、上にみつ葉をあしらう。
 
一句拝見(いでたち 2月いろは句会より)  
蝋梅や行き来の人の足を止め     千葉 宰
月影に枯野は遠き寒さかな       齋藤 準之助
大寒に飽かず眺める 茜雲       馬場 威力
梅祭り真白き富士を遠く見て      加藤 孝二
早春の木々の芽吹きに光満つ     成田 真啓
花好きの人のお庭の菜の花と      中里 武子
ままごとの椀に千両ひとつずつ     中村 齋
 
視覚障害者とホームページ 馬場 威力
 いままで、何回かホームページのことを畠山さんに書いていただきました。
ホームページには、たくさんの貴重な資料が入っています。それだけに、これを自由に使えると、すごく便利です。
しかし、その便利なホームページも現状では、視覚障害者の皆さん方には、あまり使いやすいものでは有りません。
 一つは、その作り方の技術の問題です。
 一つは、その作る人の心の問題です。
 ある施設のホームページを見ましたら、晴眼者には見えるのですが、視覚障害者には聞こえないのです。交通整理がまったく出来ていないホームページでみなさん、もしもホームページに興味をお持ちでしたら、畠山さんへご連絡ください。電話は 045−864−3962。

編集後記             井上 進          
 私ごとですが、娘が女の子を生みました。結婚後16年、42歳にして初めての子ですから、その喜びはたいへんなものです。だから勤め先では「希望の星」とよばれ、娘たちも「天使が舞い降りてくれました」と言っています。子どもの誕生は何ものにも代えがたい喜びですし、子どもは宝です。
 最近のある調査によると、適齢期の女性の約1/4の人が子どもを生みたくないといい、そのほぼ半分の人が、「出産や子育てがわずらわしい」と答えているそうです。少子化が進むわけですね。そして世の中には子どもを虐待する人も多いのですから、全く理解できません。
 3月12日の土曜日、栄区社会福祉協議会で「ようこそ出会い広場」が開かれます。当日はボランティアによるバザーや模擬店でにぎわい、その名物はいでたちの関西うどんです。そのおいしさを味わいにお出かけになりませんか。