いでたち通信は点字に翻訳し、視覚障害者に配布されています。
点訳と誘導一筋の飯島さん  井上 進(すすむ
                       ―神奈川新聞の記事から―
 福祉に携わる人なら、飯島みや子さんの名を知らない人はいないでしょう。飯島さんは長く点訳と誘導奉仕に活躍され、80歳の今も続けておられます。
 最近、その飯島さんを神奈川新聞で紹介しています。10月下旬から11月17日現在、15回に及ぶ連載です。
 飯島さんの昭和38年から20年に及ぶ点訳図書は、実に2万枚にもなるといいます。また昭和57年から誘導の奉仕活動を続け、50歳のとき厚生大臣賞を受けました。50歳での受賞は史上初で、天皇、皇后からもお言葉を賜ったとのことです。点訳に関わり始めたころ、家の中で軟禁状態になっている視覚障害者に、点字を習ってもらおうと訪ねた家で、保護者から水をかけられた話、点字習得時や初誘導時の苦労話など連載が続いています。
長い連載ですからその詳細をここで紹介できないのは残念です。できれば記事そのものをご覧いただけるといいのですが。
  
豚肉と大根のみそ煮 畠山 工(たくみ)
 素材分量4人分、
豚もも肉 角切り250グラム、大根400ブラム、
にんじん2分の1本、しょうが1片、
きぬさや40グラム、こんにゃく1丁、
酒大さじ1、だし汁カップ1杯半、
みそ大さじ3、みりん大さじ2、
(1)豚肉に酒をふりかけておく。
(2)大根は乱切りにしてゆでておく。絹さやはゆでて斜め切りにする。
(3)こんにゃくは一口大に手でちぎり、下ゆでしておく。
(4)にんじんは乱切りにし、しょうがはうす切りにする。
(5)鍋にだし汁を温め、きぬさや以外の材料を入れて煮る。煮立ったら弱火にしてあくを取る。
(6)少し柔らかくなってきたら調味料を加えて全体がやわらかくなるまで煮て火を止め、きぬさやを加えて出来上がり
 
一句 拝見((いでたち いろは句会10月例会より)  
 金木犀 微かな香り 転た寝に             成田 真啓(まさひろ)
 久しぶり 句会はすでに 季語は秋          千葉 宰(おさむ)
 秋茄子の 色したたりて 茶漬かな           宗像 普(ひろし)
 木犀の 匂う垣根に 歩を止める            碓井 秀夫(うすい ひでお)
 運動会 育ち盛りの 孫愛し               馬場 威力(たけお)
 長き夜や 看護師三度 回り来し            加藤 孝二(こうじ)
 紫蘇の実を しごきし手の香 楽しめり         斎藤 準之助(じゅんのすけ)
 今日も雨 乾かぬままの 時雨傘            中里 武子(たけこ)
 
あんにゃの日記(15) 池上 栄規(えいき)
 10月23日の夕方、テレビを見ていて、故郷の新潟県中越地方で大地震があったことを知りました。こういうとき、電話がつながらないのを知っているので、ただ、テレビの画面を見ていました。
 夜の12時、日が変わって夜中の3時、朝の5時と、テレビを見ました。私の家がある町は、電気、天然ガス、水道がダメと分かりました。
 こんどの地震地帯の北の端になったようです。冬に屋根の雪を下ろす地帯の北の端にある町ですが、偶然の一致と思いました。
 朝6時までに、地震見舞いのはがきを書いて、郵便ポストに入れました。

 弟から電話が来ました。家は無事だったが、電気、水道、ガスがダメなので、隣り町の末弟の家に移ったとの知らせでした。末弟の家はプロパンガスを使っているので、いまのところ、燃料はあるといいます。
 町の商店の中には、棚から商品が落ちたり、時計店ではガラスがわれて時計の上に落ちたりと、被害があったとのことでした。

 私が家に帰るには、上越回りがダメになっているので、長野から柏崎回りか、郡山から会津の山越えで新潟回りで行くしかありません。
 ところが、27日。息子が仕事で、横浜から長岡を往復するというのです。「おれを乗せてくれ」というわけにいかず、80じじいは、やきもきしています。

編集後記       井上 進(すすむ)
 近年、パソコンソフトの飛躍的な進歩で、音声による情報伝達の手段が発達して、視覚障害者にとても便利になりました。たいへん喜ばしいことです。だからもう点字の時代ではないと思われる方も多いと思われます。私もそう思っていました。しかし、ある視覚障害者の方から点字は絶対に必要だという意見を聞いて、私は目からうろこが落ちる気がしました。
 どんなにパソコンや映像メディアか進歩しても、晴眼者に文字のない生活、図書や新聞のない文化が考えられますか。視覚障害のある方にとっても同じなのです。また、かな点字だけでは不十分で漢点字も必要だという意見も多いのです。漢字は表意文字です。漢字のない文章は、味も深みもない平板なものになってしまいます。視覚障害者にも同じことがいえるのでしょうね。