いでたち通信は点字に翻訳し、視覚障害者に配布されています。
耳で見る鳥が教えてくれた空 馬場 威力(たけお
 以下は目の見えない三宮麻由子さんの書かれたエッセイの抜粋です。
(1) 蝉の声が下から聞こえるから、谷が深いのですね、と言ったら先生がずいぶん驚かれた。こんな認識方法も盲学校で身につけたもので、今でも感謝している。
(2) 周囲の声を聞いて、自分がどんな地点にいるかを知るには、まずしゃがんで、出来るだけ低い姿勢をとりながら耳を澄ます。山の中ではとても役に立つ。とくに鳥の声を聞き分けたり、森の様子を知るときは、しゃがまなければ、情報量が半分くらいに減ってしまうのではないだろうか。
  
田舎のいも煮 畠山 工(たくみ)
 素材分量4人分、
牛肉薄切り250グラム、里芋500グラム、にんじん2分の1本、ごぼう1本、ねぎ1本、まいたけ2分の1パック、しめじ2分の1パック、こんにゃく1丁、しょうゆ大さじ5、みりん大さじ5、
(1)里芋は皮をむいて一口大に切り、かるく下ゆでしてぬめりを取る。
(2)こんにゃくは手で一口大にちぎり、下ゆでしておく。
(3)牛肉は食べやすい大きさに切る。
(4)にんじんは皮をむいてひと口大の乱切りにする。ごぼうは皮をこそげて
4センチ長さの斜め切りにする。
(5)ねぎはぶつ切り、まいたけとしめじは小房に分ける。
(6)鍋にカップ3杯の水、調味料と里いも、こんにゃく、にんじん、ごぼう
を入れて煮る。
(7)煮立ってきたら牛肉を加えてあくを取り、きのことネギを加えて約15
分煮て、器に盛る。

  ゴミの分別収集について
 横浜市では、G30プランの実施に伴い10月より、6つの区で家庭ゴミの分別収集が変りました。分別は、5分別7品目から10分別15品目になり、ゴミの種類によって収集日が変りました。
 障害などの事情により分別が困難な方は、従来の分別方法で良いそうです。ゴミ袋には、その旨を表すステッカーを貼って出す必要があります。空き瓶、空き缶、ペットボトルについても、ラベルを剥がす必要は無いが、同様にステッカーを貼って出す。
 このステッカーは、区役所で無料で配布しております。詳しくは、最寄りの福祉保健サービス課または、G30推進担当者へお問い合わせください。また、この分別収集に関する点字本も無料で配布しております。
 
一句 拝見((いでたち いろは句会10月例会より)  
秋の蝉 一時(ひととき)鳴けり 昼餉どき    成田 真啓(まさひろ)
腰伸ばし 老夫婦稲刈る 千枚田         千葉 宰(おさむ)
虫の音も 透き通りけり 夜の庭         宗像 普(ひろし)
強風に 大きくゆれる 笑み石榴(ざくろ)    碓井 秀夫(ひでお)
体育祭 小雨を走る 園児たち          馬場 威力(たけお)
友からの 句集届く 文化の日          加藤 孝二(こうじ)
曼珠紗華(まんじゅしゃげ) 古寺の庭に 匂いあり 
                       斎藤 準之助(じゅんのすけ)
悲しみの 受話器を置くや 紅葉冷え       中里 武子(たけこ)
 
ゆきやなぎさんの歌を聴いて   宮城 康美(やすみ)
 遅れましたが、栄区混声合唱団の演奏会へご招待いただき、本当に有難うございました。
私は、娘たちを通して知り合った近所の友人と一緒に出かけました。帰り、あのゆきやなぎさんの詩から話が盛り上がり、公会堂の地下にある喫茶室で、閉店時間まで会話を楽しんで帰りました。
 そこで彼女は、私の事を「宮城さんは強い」と言っておりました。彼女のみならず、他の友人からも良くそういわれます。しかし、私は思うのですが、この世に強い人は一人もいないと思います。
 だからこそ、だれにでも、だれかの支えや励ましが必要なのですし、ですから、人の間と書いて人間と読むのではないでしょうか。
 それから、障害がある事はどうしようもなく不便です。ですが、それよりも毎日の生活の中で克服するのが難しいのは、偏見や差別の眼差しや言葉、態度などです。もちろんそれだけではありませんが、それがなければ、どの障害のある方でも、大分、生活を和やかに過ごす事ができると思うのです。いかがなものでしょうか?
 ゆきやなぎさんの詩があまりにもせつなすぎたので、なんだか人生論のような硬い文章になってしまいました。
 コスモスのゆれるほんのりと冷たい秋風の中、ちょっとした事でもかまわないので感謝できる事を見つけて明日からも歩んで行けたらいいですね。
編集後記       井上 進(すすむ)
 台風23号の傷跡が癒えない10月23日、新潟中越地震が発生し大災害となりました。今年は集中豪雨、猛暑、台風に続いて大地震と大へんな年になりましたね。
悲惨な現地の状況をテレビで見て、地震の怖さに今更ながら驚き、それに対する備えの重要性について考えさせられました。
 いでたちの成田さんは常時、寝室の枕もとに靴、軍手、懐中電灯、携帯ラジオそれに呼び笛を置いておくそうです。呼び笛は建物内に閉じ込められたとき、助けを求めるのに役立つのです。それと外出時にはバックに、若干の食料と飲み水などを入れて持ち歩いておられます。この際ぜひ見習いましょう。