いでたち通信は点字に翻訳し視覚障害者に配布されています。
易しくはない日本語 馬場 威力
 次の文章は、墨字で書けばすぐ理解でできる日本語ですが、かな点字で書くとどうでしょうか。中学校の国語教科書にありました次の文を読んでみてください。
 桑が芽生えて、生い茂り、蚕が生まれて、食べさせ生かし、生糸を作って、生活立てて、一生楽しく、長生きをする。
 僅か、これだけの文章ですが、この中に、同じ漢字が8回も使われています。お分かりいただけたでしょうか。
 
あんにゃの日記(12) 池上 栄規
 暮れの古里から、ハトコの夫が、ご往生との知らせを頂きました。七十を前にしての急逝でした。
 私が十五歳のとき、ハトコは赤ちゃんで、乳倉(ちぐら)に入れられていました。ある日、突然に私の名を呼んだのです。赤ちゃんが初めての声を出したのが、私を呼ぶ声だったのです。家中の大人から子どもまで、十何人もが私を呼ぶので、赤ちゃんの耳に入ってしまったのでしょう。
 私は毎晩、この赤ちゃんを抱いて寝ました。夜中に母親が見にきて、私が蹴飛ばした掛け布団を直してくださるという、ありがたい日々でした。
 このハトコのなみだを拭いてあげたいと、思いました。
 
一句拝見 (いでたち 12月いろは句会より)
日記帳 又一つ増え 去年今年  宗像 普
万両の 赤き実にもう 日差し去る  斎藤 準之助
番犬も うつらうつらと 日向ぼこ  加藤 孝二
強風に 膨らむ畦の 初雀  千葉 宰
蕎麦を打ち 夫婦で味わい 年を越す  成田 真啓
去年今年  欠礼通知に 涙ふと  馬場 威力
さかしまに 枝垂れ桜の 冬芽かな   中里 武子
 
キャベツの辛甘酢漬け 畠山 工
 素材分量 3人分、
キャベツ 4分の 1、塩大さじ 1、
酢 5分の 1カップ、しょうゆ小さじ 2、
砂糖大さじ 1、
豆板醤小さじ 3分の 1、ごま油小さじ 2、
 1、キャベツは大き目のザク切りにし、小さじ3の塩をかけ、全体をさっくりと混ぜる。
 2、ザルにキャベツを入れて熱湯をかけて、すぐに水をかけて冷やし、水気を絞る。
 3、キャベツの入る大きさのボウルに残りの塩と調味料をを合わせて辛甘酢を作り、水気をしぼったキャベツを混ぜ合わせる。
 4、ポリ袋に汁ごと入れ、冷蔵庫で半日位冷やして味をしみ込ませて出来上がり。

 馬場さんから一言  酢漬けですから、お酒のちょっとしたおつまみとお考えください。栄養素は期待できません。ただビタミンCは 34ミリグラムと多いのですが、塩分が 5グラムと多いので、食べすぎにはご注意を。エネルギーはわずか45キロカロリーです。
編集後記 井上 進
 春一番が間もなく吹くとの天気予報がありました。春が近づいています。寒さに耐えていた木々もいっせいに芽吹き、花も咲きだす春。そして選抜高校野球やプロ野球も始まり世の中も一挙に活気づきます。春を訪ねて花見に行くのも良し、森の散策も楽しいですね。 
 私のような年になっても、今からわくわくしています。皆さんも計画しませんか。